世界遺産でもある富士山の2合目で、一夜限りの花火イベント『The 絶景花火プロローグ』が2020年10月4日(日)に行われた。きらびやかなスターマインのほか、最大10号玉も含まれる大輪の花火が富士の夜空を彩った。
このイベントは、2021年実施予定の日本初の宿泊型花火大会「The 絶景花火」のプロローグ篇として、事前にクラウドファンディングで支援した方向けに行われたもので、新型コロナウィルス対策が施される中、限られた350人が夜空を仰いだ。
BOOKウォッチ編集部では、花火の撮影に先立ち『夜の絶景写真 花火編』(泉谷玄作著、インプレス)を参考に準備を進めた。
本書は、夜に撮影する写真を解説した「夜の絶景写真」シリーズで、花火編のほかに工場夜景編、星空風景編がある。
本書の解説を元に、三脚とレリーズ(リモートシャッター)を用意した。
暗い中での撮影は、シャッタースピードが遅くなる(シャッターを開けておく時間が長くなる)のでブレやすい。そのため、三脚でカメラを固定するのだ。
そして、レリーズ(リモートシャッター)も、手でカメラのシャッターボタンを押すとブレるので、それを防ぐために使う。カメラと切り離してシャッターを切ることができるツールだ。
次の4枚の写真は、三脚とレリーズを使って撮影したもの(撮影:BOOKウォッチ編集部)
撮影当日は、霧が出てきた時間帯もあったが、上の写真のように、霧に包まれた花火も、天然のソフトフィルターがかかったようで、幻想的ですらあった。
本書『夜の絶景写真 花火編』(泉谷玄作著、インプレス)は、花火の種類に応じたレンズの絞値や、シャッタースピード、ISO感度設定なども詳しく解説されている。さらに、撮影した後のRAW現像のポイント(デジタル処理)なども書かれているので、花火を撮影する機会があるときは、事前に読んでおくと参考になる一冊だ。
取材を行った『The 絶景花火プロローグ』には、数々の受賞歴を誇る日本を代表する4社の煙火店が集結していた。参加した煙火店は、株式会社紅屋青木煙火店、株式会社磯谷煙火店、有限会社菊屋小幡花火店、株式会社齊木煙火本店のBIG4。この4社が集結するイベントは大変珍しいという。
参加した煙火店を代表して、株式会社紅屋青木煙火店の代表取締役 青木昭夫さんは、次のようにコメントしている。
新型コロナウイルス感染拡大の影響で、多くの花火師の活躍の場が失われ、それは、我々だけではなく、全ての業界が大きな経済的、精神的なダメージを受けました。
こうした中で、全国から様々な心のメッセージや経済的支援をいただき、今回の花火イベントが実現できたことに、改めて感謝申し上げます。そして、本企画を計画いただいた実行委員会の皆様、ご協力いただいた事業者の皆様にも、深く感謝申し上げます。
花火は日本の文化です。夜空に舞い、一瞬にして消えてしまう、儚くも可憐で繊細なパフォーマンスは、日本のみならず海外でも高く評価されております。
我々花火師は、この伝統ある花火文化を継承し、進化させ、後世に受け継いでいく責務と、誇りを持って、この一瞬の芸術に心を込めてまいります。
次のシーズンは、各地で花火が見られることを願いたい。
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