NHKラジオの人気番組「子ども科学電話相談」。子どもたちの素朴な疑問に対し、科学の専門家たちがハイレベルでユーモラスな回答をしてくれることで知られ、SNS上でも人気が高い。そんな人気番組から、「恐竜」と「昆虫」をそれぞれピックアップした、『NHK子ども科学電話相談 恐竜スペシャル!』と『NHK子ども科学電話相談 昆虫スペシャル!』(ともにNHK出版)が、6月20日、2冊同時発売された。
「恐竜」と「昆虫」の2冊とも、面白い質問と、専門家たちの真摯でユーモラスな回答が多数収録されている。質問は、「恐竜をペットにすることはできる?」といった素朴な疑問から、「竜盤類でも鳥盤類でもない恐竜が見つかる可能性はある?」といったハイレベルなものまで。初心者でも、それぞれのファンでも、誰でも楽しめるようになっている。
質問に対する回答は、子どもの興味を引くものばかり。たとえば、「ハチはどうして黒いものをおそうの?」という質問に対し、「野生のクマはハチの巣や蜜や幼虫を食べるので、ハチはクマのように黒いものは敵だと認識しているから」という一般的な答えだけではなく、「ハチが黒いものをさそうとするのは、おこっているときだけなんです」という回答も。スズメバチも、巣を壊そうとしたり、誰かが怒らせたりしていない限り、黒い髪の毛だからといって人間を刺そうとはしないのだという。
このように、一般的な回答だけにはとどまらない、子どもの興味を引き出す回答が収録されている。これを読むことで、子どもが新たな分野に興味を持つことができるかもしれない。
興味がさらに好きに変われば、勉強も楽しくなる。「恐竜の研究者になりたい」という言葉に対し、子ども科学電話相談の人気回答者で、恐竜の専門家・小林快次先生は、次のように語っている。
「大事なのは、勉強を楽しくする方法を覚えることなんだよね。
勉強を目的ではなくて、手段にするっていうか。好きなことがあると勉強が楽しくなるから。
好きなことをね、今がんばっていることを続ければ、自然と研究者に近づいていく」
小林先生自身も、英語も国語も、生物も嫌いだったという。
子どもの興味を引き出し、勉強に対する意欲を高めることができるかもしれない書籍だ。朝の読書などにもいいかもしれない。
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