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つがいの翅を食べる? ある「ゴキブリ」にとりつかれた女性研究者の奮闘記

ゴキブリ・マイウェイ

 そのゴキブリは翅を食べ合うらしい――20代の女性研究者が、謎を追いかけて沖縄へ飛んだ。

 現存世界唯一のクチキゴキブリ研究者・大崎遥花さんの著書『ゴキブリ・マイウェイ この生物に秘められし謎を追う』(山と溪谷社)が、2023年12月4日に発売された。

『ゴキブリ・マイウェイ この生物に秘められし謎を追う』大崎遥花 著(山と溪谷社)
『ゴキブリ・マイウェイ この生物に秘められし謎を追う』大崎遥花 著(山と溪谷社)

 クチキゴキブリは森林の奥に生息し、人家に住む種類とは全く生態が異なる。その名の通り朽木の中に住んで朽木を食べ、俊敏な動きは不得意だ。

 クチキゴキブリは、他の昆虫と比べて変わっている点が多いという。まず、昆虫には珍しく父母がそろって子育てをし、しかも生涯添い遂げる。出産は、卵が母親のお腹の中でふ化する「卵胎生」。さらに「つがいは互いに翅を食べ合う」という謎の行動まである。大崎さんはこの翅食べ合いの謎を追い続けている。

 現在世界でただ一人の研究者だからこそ、何をするにもトライ&エラーの連続。沖縄・やんばるまで行って採集したり、限られた予算でDIY実験したりと、奮闘する日々がつづられている。また、収録されている精緻なイラストは、大崎さん自身によるものだ。

 「この生き物を研究せずして何を研究するというのか?」というほど大崎さんを夢中にさせている、クチキゴキブリの魅力が詰まった一冊。

■内容
第1章/やんばるの地に降り立つ
第2章/謎の行動、翅の食い合い
第3章/三度の飯より研究
第4章/クチキゴキブリ採集記
第5章/実験セットを構築せよ!
第6章/戦場でありフェス、それが学会
第7章/翅は本当に食われているのか?
第8章/論文、それは我らの生きた証
第9章/ゴキブリの不可思議
第10章/研究者という生き物

■大崎遥花さんプロフィール
おおさき・はるか/1994年生まれ。日本に現存する唯一のクチキゴキブリ研究者。九州大学大学院生態科学研究室博士課程を修了後、京都大学を経て、2023年よりノースカロライナ州立大学で研究を行う。日本学術振興会特別研究員。狭い場所が好きなのにアメリカの家は広く、最近落ち着かないらしい(研究者と研究対象は似るという)。面白いといえばゴキブリ、でもカッコいいといえばカミキリ。ゴキブリ採集の副産物の土壌動物も好物。ペンで生物画を描くのが趣味。クチキゴキブリ研究に生涯を捧げることになるのだろうなあと腹をくくっている。


※画像提供:インプレスホールディングス


   
  • 書名 ゴキブリ・マイウェイ
  • サブタイトルこの生物に秘められし謎を追う
  • 監修・編集・著者名大崎 遥花 著
  • 出版社名山と溪谷社
  • 出版年月日2023年12月 4日
  • 定価1,760円(税込)
  • 判型・ページ数四六判・280ページ
  • ISBN9784635063159

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