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子どもの「性の入り口」がエロコンテンツにならないために

 性教育とは、何歳ぐらいからするもの(していいもの)なのか。誰がどうやってするのか。しないまま大人になってはマズイのか――。そもそも、ほとんどの大人は性教育をまともに受けたことがないだろう。これはなかなか答えがすんなり出ない問いだ。

 そこで、4月1日に刊行された本書『3~9歳ではじめるアクロストン式  赤ちゃんってどうやってできるの? いま、子どもに伝えたい性のQ&A』(主婦の友社)を紹介したい。

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写真は、本書『3~9歳ではじめるアクロストン式  赤ちゃんってどうやってできるの? いま、子どもに伝えたい性のQ&A』(主婦の友社)の表紙。

 「赤ちゃんってどうしてできるの?」「生理ってなに?」「どうしてぼくにはおちんちんがあるの?」――。とても大切であると同時に、とても説明しづらい性の話。日本では「寝た子を起こすな」の思想のもと、学校でも家庭でもタブー視されがち。一方、ネットなどには歪んだ性のコンテンツがあふれ、子どもが間違った価値観とともに成長するリスクが大きいのが現実。

 本書は、3~9歳の子どもの親が性教育で悩んでいること、困っていること、どう説明したらいいかわからないこと、そのすべてに性教育の専門家が答えている。リアル、まじめ、楽しい、役に立つ、そんな性教育本となっている。

■先入観のない子どもにとって、性は自然科学の一部!

 子どもから不意に「赤ちゃんってどうやってできるの?」と聞かれて、ごまかしてしまったり、うろたえて答えられなかったりした経験はないだろうか。

 性教育にはとっつきにくいイメージがあるが、本書の著者である医師夫婦・アクロストンによると「じつは子どもが小さいうちに始めたほうがぐんとラク。子どもにとって性の話は『桜の花びらは5枚だね』『虫は卵をうむんだね』のような自然科学のはなしと同じ」という。

 大人にとってハードルが高く感じられる"セックス"の話も、先入観のない子どもにとっては自然科学の一部。子どもが小さいうちこそ、性教育を始めるチャンスのようだ。

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写真は、「step1 精子と卵子がつくられます」のページ見本。

■子どもの性の知識の入り口がエロコンテンツにならないために!

 今の日本は、エロコンテンツ天国という。歪んだ性のコンテンツに子どもが簡単にアクセスできてしまったり、意図していなくても、広告などで過激な表現が子どもの目にあっさり触れてしまったりする。「アダルトサイトは大人のためのファンタジー」と理解しないまま、子どもが信じてしまったら......。子どもが最初に得る性の知識が、アダルトサイトからだったら......。

 そうなる前に、親にできることがある。性教育は、自分の人生をコントロールするための大切な知識。まずは親から子へ、正しい性の知識を伝えることが大切だという。

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写真は、「プライベートゾーンとは?」のページ見本。

 著者のアクロストンは、2人の小学生の子を持つ医師夫婦。妻・みさとは産業医、夫・たかおは病理医。2018年「アクロストン」としての活動をスタート。公立小学校や企業主催のイベントなど、全国各地で性にまつわるワークショップを行う。自らも子育てをしながら、noteで日々の活動や知識を発信している。

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写真は、著者のワークショップの様子。

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写真は、子どもたちが創作しながら学ぶ様子。

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写真は、絵本のようなカラフルな創作物。

 それでも、親から子へ性教育をすることに恥ずかしさ、気まずさを感じる人はまだまだ多いだろう。「楽しくまじめに性教育が学べる」本書は、そんな親世代の性教育の捉え方をガラリと変え、親から子への伝え方を教えてくれる一冊だ。

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