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『マスコミ・セクハラ白書』2月発売へ

 マスコミで働く女性たちが、セクハラの被害者になったと報じられるケースが増えている。日本マスコミ文化情報労組会議のアンケート調査では、メディアで働く女性のうち74%がセクシュアルハラスメントの被害や性暴力にあったと回答している。

 こうした状況を受けて、文藝春秋は2010年2月13 日、『マスコミ・セクハラ白書』(1600円)を発売する。執筆したのは「メディアで働く女性ネットワーク」(WiMN)の会員約30名。2018年に大きな衝撃を与えたテレビ朝日の女性記者に対する財務省幹部のセクシュアルハラスメント事件を契機に結成され、新聞・通信、放送、出版、ネットメディアなどで活動する(フリーランス含む)女性が100人以上参加している。本書は、メンバー同士がお互いにインタビューしあう形で執筆された。

 仮名であっても、告発することで記憶が蘇り、どうしても話せなくなり、「やっぱり降りたい」という人もいた。しかし、沈黙が新たなセクハラ事件を生むのだ、という強い思いで証言したという。

 そうして執筆された34本には、夜回り取材中に警察官舎の玄関で抱きつかれたり、警察官の自宅で押し倒されたりといった事例がいくつもある。政党幹部に「キスしたい」「エッチしてるの」とセクハラされても、上司は「我慢して頑張って」というだけ。張り込み中に他社の記者にスカートの中を盗撮された事例も。

 新聞社、テレビ局、出版社、ネットニュース社など86社に行ったセクシュアルハラスメントに対する制度や過去事例を聞いたアンケート結果や、「DAYS JAPAN」などのセクハラ事例、就活セクハラなどを論じた社会時評コラムも収録されている。

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写真は『マスコミ・セクハラ白書』(文藝春秋)

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