ブラジルのアマゾンの森で、2000日以上にわたり先住民と生活をともにした、南研子さんの体験が書籍になった。電気やガス、水道はない。お金は通用せず、文字もないけれど、人々は心地良い暮らしをしているという。
2023年9月26日『アマゾンのふしぎな森へようこそ!――先住民の声に耳をすませば』(合同出版)が発売された。
先住民の暮らすアマゾンの森には、オウムやナマケモノ、カメ、カワウソなどたくさんの動物が現れる。
人々が生活で使用するものは手作り。日用品やアクセサリーも作る。
火事の予防や消火も、自らの手で行う。自分たちで森を守り、伝統のくらしをつなげていくのだ。「自治」や「権利」なんて言葉はなくても、生活の中で体現していることがわかる。
アマゾンの人々のあるがままの生活から、日本に暮らす私たちが持続可能な社会をつくるヒントが見えてくる。
「アマゾンの自然と先住民の文化を守るなかまになってくれるとうれしい」とカヤポ族のリーダーメガロンは語る。
はるか遠くのアマゾンの森に思いをはせれば、「心地よい暮らしとは?」という問いへのヒントが見つかるはずだ。
■南研子さんプロフィール
みなみ・けんこ/特定非営利活動法人熱帯森林保護団体(RFJ)代表
女子美術大学油絵科卒業。大学卒業後、NHK「ひょっこりひょうたん島」などの番組で美術制作を担当。1989年イギリスの歌手スティングのツアーに同行したアマゾンの先住民のリーダー、ラオーニと出会ったことがきっかけで、熱帯森林保護団体を設立。1年に数カ月をアマゾンのジャングルで先住民とともに暮らし、支援活動を続けている。2014年1月に毎日新聞「地球未来賞」を受賞。
著書に『アマゾン、インディオからの伝言』(2000年)『アマゾン、森の精霊からの声』(2006年、ともにほんの木)
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