平日は忙しくて料理に時間をかけられず、時短レシピや作り置き、スーパーのお惣菜に頼ることも。でも実は、料理をするのは嫌いじゃない、時間さえあればじっくりと、ひとつひとつのプロセスを楽しみたいという人もいるのでは。
じっくりと煮込む料理や丁寧な下ごしらえなど、料理の時間のかけ方は様々だ。今回紹介する本は、時間をかけるほど絶品になるレシピが紹介されている。
2023年3月16日『時間をかけて作りたい料理』(Gakken)が発売された。
著者は、料理家のワタナベマキさん。本書には、あえて「時間をかけて」作りたくなるレシピが満載だ。
「肉の料理」「魚介の料理」「粉もの料理」の3つのパートに分けてレシピを紹介している。時間はかかるけれど、作り方はシンプル。隠し味は「プロセス」だ。
第1章の肉料理のパートでは、じっくり火を通すことでおいしさが増すレシピを紹介していく。
たとえば、「豚の角煮」は弱火でコトコト1時間煮込んだあとに、一晩おいてさらに1時間弱煮込む。そして、2~3時間冷ましてようやく完成だ。時間をかけたかいあって、とろけるような角煮になる。
第2章の魚介料理のパートでは、鯛、あじ、いわし、いか、あなごなどの丁寧な下ごしらえが美味しさの秘訣になる料理を紹介する。
「鯛の塩釜焼き」や「いくらのしょうゆ漬け」「いかの塩辛」などを紹介。ぜひチャレンジしてみてほしい。
第3章、粉もの料理パートでは、生パスタや手打ちうどんなどの麺類、水餃子、肉まんなどを生地からつくっていく。
粉をこねる感触に癒され、自家製の生地ができるまでの工程を楽しめる。
普段、時間に追われながら料理をしている人こそ、たまにはゆっくり向き合ってみてはいかがだろうか。「時間」という贅沢が詰まった料理は、自分へのご褒美にもなりそうだ。
■ワタナベマキさんプロフィール 料理家。雑誌や書籍、イベントなどで幅広く活躍。グラフィックデザイナーを経て料理家の道へ進む。日々食べるものをおいしく丁寧に作るお弁当や朝ごはんなど、毎日の料理の参考になる著書を多数出版。近著に「お医者さんが教えてくれた 一年中冷え知らずごはん」(KADOKAWA)、「ワタナベマキのいまどき乾物料理」(NHK出版)などがある。2021年からスタートしたオンライン料理教室も話題。
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