「意味もなく シャッターを切る 文化祭 青いかけらを もう少しだけ」
「先輩と かけがえのない 傘をさす 嵐が来ても こわくなかった」
「きらきらと あなたはまるで 宇宙一 マラカスを振る ゴリラでおます」
瑞々しい青春を表現した短歌。けれど、なんだかちょっと違和感が...。「かけがえのない 傘をさす」は何となくわからなくもないが、「マラカスを振る ゴリラでおます」ってなんだ???
首をかしげるのも無理はない。これらの短歌は、「先輩と」のような5音の言葉が書かれたカードと、「線香花火」のような7音の言葉が書かれたカードを組み合わせて、短歌を作るカードゲームから生まれた「作品」だ。
2021年に幻冬舎から発売された『57577 ゴーシチゴーシチシチ』は、組み合わせによって思いもよらない「名作」や「迷作」が生まれる言葉のゲームだ。その第2弾となる「きらきら青春編」が2月22日に発売される。
今回は「青春」に特化し、きらきらした、さわやかで甘酸っぱい短歌が作りやすくなっている。「文化祭」「教室の隅」のような青春ワードはもちろん、「知らんけど」「ゴリラでおます」のようなユニークなワードまで、歌人・なべとびすこさんが厳選した100語を収録。好きなワードを自由に書き込めるブランクカードも使えば、作れる短歌の組み合わせは、なんと4億通り以上にのぼる。
遊び方は簡単。個人戦モードの手順は次の通りだ。
1、準備......各プレイヤーは、5・7・5・7・7の計5枚のカードを持ち、ゲームスタート。
2、交換......自分の番がまわってきたら、手札を場にあるカードと交換。2巡します。
3、発表・投票......ひとりずつ短歌を発表! ベストな短歌に投票し、最多得票者の勝ちです。
付録の説明書には、このほかに〈チーム戦モード〉と〈リモートモード〉の遊び方を収録している。
このゲームの説明も、短歌にすれば実に簡潔だ。
「5と7の カードを選び 並びかえ 短歌をつくる パーティーゲーム!」
いままさに青春を謳歌している学生同士で遊ぶもよし、思春期の子どもたちとのコミュニケーションの手段にするもよし。リモートで楽しむ方法もあるので、故郷の同窓生たちと一緒に、青春時代を振り返って「きらきら」な歌を詠んでみては?
■なべとびすこさんプロフィール
歌人。「短歌の『すみっこ』を伝えるwebマガジン TANKANESS」編集長。中高生や求職者、引きこもりのかたなど幅広い層に向けて、短歌のワークショップを開く。そのほか、ボードゲームの製作等も行っている。
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