四捨五入して繰り上げた思いでも構わないから好きと言ってよ
数学と短歌。一見遠いものに見えるけれど、実はつながりがあるのかもしれない。公式に数字を当てはめてあらゆる解を導く数学と、五七五七七に言葉を当てはめてあらゆる情景を言い表す短歌は、どこか似ている気もする。
数学と短歌が出合ったとき、思わぬ表現が生まれる。『たった1°のもどかしさ 恋の数学短歌集』(河出書房新社)は、過去Twitter上で開催された「#愛と数学の短歌コンテスト」の応募作品から抜粋して一冊にまとめた歌集だ。
たくさんの一般参加者の短歌が、数学同好会に所属する高校2年生の男の子と地方から転校してきた文芸部の女の子の、恋の物語になった。
今までに覚えてきた公式もあなたの前じゃ解が出せない
途中式全部とばして答えだけ合わせるような台詞はやめて
恋愛は掛け算だよねどちらかの想いがゼロになったら終わり
座標から距離の出し方知ったけど距離の詰め方教科書にない
愛という定義できないこの想い一生かけて証明しよう
平行線1°動けば交差するだから私も一歩踏み出す
恋と数学と短歌が出合ったとき、生まれるものとは。数学が好きなあなたも、短歌が好きなあなたも、どちらも詳しくないけれど胸キュンしたいあなたもぜひ、この化学反応を楽しんで。
■編著者 横山明日希(よこやま・あすき)さん
早稲田大学大学院数学応用数理専攻修了。数学の楽しさを世の中に伝える「数学のお兄さん」として活動。日本お笑い数学協会副会長を務める。算数・数学コンテンツ企画・制作会社math channel代表取締役。
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