もしも、川に遊びに行ってワニと遭遇してしまったら、あなたならどんな行動を取るだろうか? ゴワゴワした皮膚にギロリとした強い眼差し、そして鋭い歯。日本にいればまず遭遇することはない......はず。
しかし、まったくないとは言い切れない。ワニにだけでなく、もしも乗っている車が川に落ちたら、もしも生きたまま埋葬されてしまったら、もしもスマートホームが家を乗っ取ろうとしてきたら......?
あなたが「まさか!」「ありえない!」と思っている、しかし起きる可能性は0%ではない「最悪なもしも」に遭遇したら、どう立ち向かえばいいのか。そんな事態を考えて、最善の対処法をプロが本気で考えた『もしもワニに襲われたら』(文響社)が1月11日に発売された。
本書は、危機管理のスペシャリストたちが完全監修した全米ミリオンセラーの『この方法で生きのびろ!』に大幅に加筆し、ミレニアル版に完全リニューアルしたもの。
本書に取り上げられているのは、非現実的なシチュエーションばかりではない。あり得ないとも限らない「もしも」への対処法を7つのチャプターで紹介している。それぞれの章から、いくつか例を挙げよう。
チャプター1:技術上の問題
「もしもスマホが火を噴いたら」「もしもプライバシーを侵害されたら」「もしも自動運転の車が制御不能に陥ったら」など
チャプター2:アドベンチャー・サバイバル
「もしも山で遭難したら」「もしもダイビング中に空気タンクがからっぽになったら」「もしも汚れた水を飲まなきゃならなくなったら」など
チャプター3:危険生物との戦い
「もしもヘビに襲われたら」「もしも殺人蜂に襲われたら」「もしも牛が突進してきたら」など
チャプター4:最高のディフェンス
「もしも人質になってしまったら」「もしも相手が騙そうとしてきたら」「もしも銃撃戦に巻き込まれたら」など
チャプター5:これ以上ない突入と脱出をキメる方法
「もしも密室に閉じこめられたら」「もしも車がロックされてしまったら」「もしも列車が脱線事故を起こしたら」など
チャプター6:とにかく自分を信じる
「もしも高所からごみ収集箱に飛び降りなきゃならなくなったら」「もしも走行中の車から飛び降りなきゃならなくなったら」など
チャプター7:危機的状況
「もしもAEDで心肺蘇生を行わなきゃならなくなったら」「もしも心臓発作を起こしたら」「もしも大地震に襲われたら」など
スペシャリストの一人、メル・デュースさんは、米軍でも実践されているSERE(Survival=生存、Evasion=回避、抵抗=Resistance、脱走=Escapeの頭文字をとったもの)のインストラクター。サバイバル訓練の経験は40年を超える。そんな彼が言う「サバイバル」とは、「この世に居続けること、または生き続けること」だ。
「どんな状況だろうが、場所が山だろうが機内だろうが、車で国を横断中だろうが、"サバイバル"とはつまり、生きのびること、呼吸を続けること、存在し続けること、生きていること、これらすべてと同じ意味だ。」(「序文」より)
デュースさんは、生きのびるには、十分に準備をしておくこと、パニックにならないこと、サバイバルプランを決めておくことがポイントだと説く。
超現実的で、なぜかクスっと笑える71の対処法。未来のあなたを救ってくれる、とっておきの秘策がここにある。事前にシミュレーションしておくことで、「最悪のもしも」に備えよう。
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