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抗加齢の名医が「星5つ」つけた、超おススメ習慣3選

100歳まで生きるための習慣100選

   2023年の幕明けだ。今年こそ、健康習慣を始めようと決意を新たにしている方も多いのでは。超高齢化社会の今、もしも100歳まで生きられるとしたら。ただ寿命を延ばすだけでなく、健康で楽しく生きるには何ができるだろう。

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   2022年12月7日に発売された『100歳まで生きるための習慣100選』(飛鳥新社)は、食事・運動・生活習慣などあらゆる面から健康長寿の秘訣を網羅している。愛媛大学医学部附属病院の抗加齢・予防医療センター長である伊賀瀬道也さんによる、集大成といえる1冊だ。伊賀瀬さんは『世界一受けたい授業』『NHKスペシャル』などメディアでもおなじみの、抗加齢の名医だ。

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それぞれの習慣に星5つ~星2つのオススメ度が

   本書で紹介されている100の習慣には、全てに星2つ~5つのオススメ度がつけられているので、まずは星5つの中からとっつきやすいものを選んで試してみるということもできる。

   今回は、「星5つ」として挙げられている習慣の中から、3つをピックアップして紹介したい。

医師や病院は変えていい

   1つめの習慣は、「嫌な医師とは付き合わない」

   著者の伊賀瀬さんは、付き合うのをやめるべき医師の特徴として、「患者の話を聞いてくれず、自分の治療を押し付けてくる」という点を挙げている。

「お金を払っているのは患者であり、医師や病院を変えることもできます。医師が患者の前で必要以上に偉そうにする理由など1つもないのです」

   では、自分にとっての良い医師、理想的な医師にはどのように出会えばいいのだろう。

   伊賀瀬さんは、「相性」こそが1番のポイントだと述べている。会うたびに疲れたり、嫌な気持ちになったり、患者のほうが気遣いしてしまうような医師からは離れるべきとのこと。不調を感じたときも「あの先生には会いたくない」という気持ちが先行してしまい、病気が進行してしまうことも考えられるからだ。

「『自分の気持ち』を優先して、会うと気持ちが楽になる、話しやすい、体調まで良くなった気がする医師を選べばいいのです」

   進んで会おうという気持ちになるかどうか。そんな医師と患者との「相性」、患者自身のメンタル面も医師選びには重要のようだ。

歯の健康が寿命を左右する

   2つめの習慣は、「歯磨きはていねいに」

   ずいぶん当たり前のことにも思えるが、これがオススメ度「星5つ」とされているのにはきちんと理由がある。歯の健康は、寿命を大きく左右するというのだ。

   中でも、特に気をつけるべきなのが「歯周病」だそう。これは、「歯と歯肉の境目に歯石や歯垢などのプラークが溜まり、歯周病関連菌が繁殖し、歯肉の炎症を引き起こす病気」。悪化すると、抜歯するしかなくなってしまうというが......歯以外の部分にも影響するのが怖いところだという。

   歯周病関連菌が歯肉から血管内に入ることで、結果として動脈硬化を悪化させたり、糖尿病やアルツハイマー型認知症などのリスクにも影響するそう。

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歯磨きが健康寿命に影響?

   本書では歯周病を防ぐために、歯ブラシに加えてフロスや歯間ブラシ、電動歯ブラシなどの活用も推奨されている。

1回1分×3回で50分のウォーキングと同等の負荷

   3つめの習慣は、「バランス力を鍛える」

   伊賀瀬さんが所属する、愛媛大学の抗加齢・予防医療センターでは、老化と「開眼片足立ち時間(目を開けたまま片足立ちで立てる時間)の関係性を10年以上にわたり研究したてきたそうだ。

「結論を言うと、『片足立ち』ができる人は、『寿命が伸びる可能性が高い』ということが判明したのです」
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片足立ち、どれくらいできる?

   本書では、開眼片足立ちのやり方を次のように紹介している。

1. 足をそろえて立つ(足はまっすぐ伸ばす。深呼吸してリラックスする)
2. 片方の足を床につかない程度に軽く浮かせる(浮かせやすい足でOK。目は開けたままで)
3. そのまま1分間キープする

   この片足立ちを毎日行うことで、太ももの大腿四頭筋やハムストリングが鍛えられる。骨にも適度な負荷がかかることで、骨密度を上げる効果もあるそうだ。

   まずは1分間の片足立ちを、1日3回。これによって、足の付け根の骨には50分歩くのと同等の負荷がかかるため、非常に効率の良い運動とのこと。

   今回、紹介した3つはほんの一部で、本書には、他にも取り入れたい習慣が計100種もわかりやすく解説されている。もちろん全てを実行するのは大変だが、まずはとっつきやすいと感じるものから試してみるのはどうだろう。

   本書の目次は、以下の通り。

プロローグ 60歳からの40年をどう生きるか?
第1章 食事
第2章 運動
第3章 生活習慣
第4章 脳/メンタル
第5章 医療
おわりに 健康寿命100歳も夢ではない

■伊賀瀬道也さんプロフィール
いがせ・なおや/愛媛大学大学院抗加齢医学(新田ゼラチン)講座教授、愛媛大学医学部附属病院抗加齢・予防医療センター長。1991年、愛媛大学医学部卒業後に第二内科(循環器)に入局。その後、公立学校共済組合近畿中央病院循環器内科(研修医)、米国Wake Forest大学・高血圧血管病センター(リサーチフェロー)、愛媛大学大学院老年神経総合診療内科特任教授などを経て2019年4月より現職。『長生き1分片足立ち』『血圧がみるみる下がる! 8秒ジャンプ』(文響社)など著書多数。



 
  • 書名 100歳まで生きるための習慣100選
  • 監修・編集・著者名伊賀瀬道也 著
  • 出版社名飛鳥新社
  • 出版年月日2022年12月 6日
  • 定価1650円(税込)
  • 判型・ページ数四六判・368ページ
  • ISBN9784864109390

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