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今も心に響く松下幸之助の言葉 「プレジデント」が特集

プレジデント(2022年9月2日号)

 8月12日発売の「プレジデント」(2022年9月2日号)は、「松下幸之助 新・名言録」という特集を組んでいる。読者が選ぶ、尊敬する経営者ランキングで1位の松下幸之助の言葉には時代を超えた力があるようだ。

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画像は「プレジデント」(2022年9月2日号)

 経営者がそれぞれ座右の銘にしている、松下幸之助の言葉を紹介している。JR東日本代表取締役社長の深澤祐二氏が挙げるのは、「企業は社会の公器である」という言葉だ。コロナ禍で経営が厳しい今こそ、インフラとして地域に貢献する存在であることを意識しているという。

 シスコシステムズ代表執行役員社長の中川いち朗氏は、日本IBMから日本ヒューレット・パッカードの執行役員に転職した際、新しいリーダーとして認められない日々が続いたという。その時励ましてくれたのが、松下幸之助の著書『道をひらく』にあった「転んでも」という一節だ。「七転び八起き」ということわざがあるが、そんな呑気なことでは駄目で、一度で気のつく人間になりたい。そのためには「転んでもただ起きぬ」心がまえが大切、と説いている。

 転職が間違っていたという後悔だけはしたくなかったので、失敗を恐れずにチャレンジし、伸び悩んでいたソフトウェア事業を成長させることができた、と振り返る。

 ベンチャー経営者の徳重徹氏(テラドローン代表取締役社長)は、「決してあきらめない。成功するまで続けていく。やがては必ず成功するわけである」という言葉を取り上げている。「絶対にできる」という強い熱意が、起業家には必要だと書いている。

「腹の底から出た言葉である」

 なぜ、松下幸之助の言葉は人の心に響くのか。一橋大学大学院教授の鏑木建氏は、5つの法則を挙げている。「腹の底から出た言葉である」「平易、かつシンプルである」「理想ではなく、理念を語っている」「『言』ではなく、『動』が先である」「人間の矛盾が内包されている」。

 稀代のイノベーターでもあった松下幸之助の言葉は、先行きがわからない今こそ読み継がれるべきものである。苦境や逆境にあるとき、こんな言葉が支えになるかもしれない。

 「自分には自分に与えられた道がある。天与の尊い道がある。広い時もある。せまい時もある。のぼりもあればくだりもある。この道が果たしてよいのか、悪いのか、思案にあまる時もあるだろう。しかし、所詮はこの道しかないのではないか。それがたとえ遠い道のように思えても、休まず歩む姿からは新たな道がひらけてくる。深い喜びも生まれてくる」

 ここには、経営者というあり方を超えて、すべての人に寄り添う「宗教者」のような温かな心が感じられる。階層を超えて愛されるゆえんだろう。

 このほかに、本田宗一郎、盛田昭夫ら戦後のカリスマ経営者の「人を発奮させるメッセージ88」などの記事も参考になる。

  • 書名 プレジデント(2022年9月2日号)
  • 出版社名プレジデント社
  • 出版年月日2022年8月12日
  • 定価780円(税込)

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