最近のダイエットや健康情報でよく耳にするワードに「腸活」がある。食生活の改善や運動によって腸内環境を整えることを指すのだが、最近注目を集めているのが「α-オリゴ糖」だ。
5月26日に「α-オリゴ糖」研究第一人者による書籍、『スーパー食物繊維で不調改善! まったく新しい腸活の教科書』（宝島社）が発売された。著者は、神戸大学大学院医学研究科教授の寺尾啓二さんだ。
「α-オリゴ糖」とは？
トウモロコシや馬鈴薯のデンプンから酵素の働きによって作られている天然に存在するスーパー食物繊維で、環状オリゴ糖のこと。脂質の吸収＆血糖値の上昇を抑制したり、その他さまざまな機能を発揮することから、健康革命を起こすと有識者の間で注目されている成分。
本書では、この「α-オリゴ糖」を取り入れた腸活の方法を紹介していく。また、知っておきたい体のメカニズムや食事術が紹介されている。
「α-オリゴ糖」には次のような嬉しい働きがある。
①血糖値の上昇を抑制
②小型LDLコレステロール低減効果
③中性脂肪吸収阻害効果
④飽和脂肪酸の選択的排泄
⑤整腸作用
⑥アレルギー症状の改善
⑦活性酸素消去のための水素産生作用
「α-オリゴ糖」は小腸で分解されないため、そのまま大腸に届き、善玉菌である"酪酸菌"や"乳酸菌"のエサとなる。さらに、糖として吸収されないため、食後の血糖値上昇を抑制してくれる。
「α-オリゴ糖」は善玉菌を増やす「シンバイオティクス」食品だ。これは、有用な善玉菌を食事から摂取する「プロバイオティクス」と、有用菌を増やして活性化させ腸内環境を整える「プレバイオティクス」の両方を含む食品のことで、相乗効果が期待できる。「プレバイオティクス」の中でも最も強力な腸活パワーを持っているのが、「α-オリゴ糖」。スーパー食物繊維と呼ばれるのは、このためだ。
「α-オリゴ糖」はバナナ・きのこ・キャベツ・海藻などに含まれる。栄養や酵素が豊富なことから「フルーツの王様」と呼ばれるキウイと一緒に食べるのが効果的だという。最近では、「キウイ」と「α-オリゴ糖」を粉末化した「キウイαオリゴパウダー」が販売されているのだとか。
「α-オリゴ糖」は近年注目されている健康に役立つ成分だ。スーパーなどで手軽に買える食品に豊富に含まれているので、すぐに毎日の食事に加えることができるので腸活に役立てたい。
■寺尾啓二（てらお けいじ）さん プロフィール
1957年、岡山県生まれ。86年、京都大学大学院工学研究科博士課程修了。ドイツのワッカーケミー社勤務を経て、2002年に株式会社シクロケムを設立。環状オリゴ糖に関する数々の研究成果は、グループの販売会社である株式会社コサナのヒット商品にも活かされており、11年からは株式会社コサナの代表取締役社長も兼任。06年、東京農工大学客員教授。12年4月から神戸大学大学院医学研究科客員教授、神戸女子大学健康福祉学部客員教授。19年10月からモンゴル国立大学応用科学工学部客員教授。著書に『動脈硬化と突然死の知られざる原因! 「小型LDLコレステロール」の怖い話』『最新科学で証明された 超効率的に筋肉をつける最高の食事術』（ともに宝島社）など。
当サイトご覧の皆様！
おすすめの本を教えてください。
本のリクエスト承ります！
広告掲載をお考えの皆様！
BOOKウォッチで
「ホン」「モノ」「コト」の
PRしてみませんか？
