6月6日発売「AERA(アエラ) 6月13日号」(朝日新聞出版)の巻頭特集は、「「いじり」を考える」。青木さやかさんと和田秀樹さんの対談では、かつて「容姿いじり」がベーシックだったころ、見た目についていじられることが多かった青木さんが、当時どんな気持ちだったのかを告白している。
20年近く前、テレビではベーシックなネタだった「容姿いじり」に傷ついていたという青木さん。愛情をもっていじってくれる先輩たちに「傷つきながら、『ありがとうございました』って言う状況でした」と当時を振り返る。特にきつかったのは、街で視聴者からされる「いじり」だったという。
「街に出るとテレビと同じように、と言っても全然違うんですけれど、お笑いの技術も愛情もなく私はいじられました。私が黙っていると、「何にも言わないんだ」みたいな感じになるんですよね。それをどこまで我慢するか、すごくストレスになりました。当時、外に出なくなりましたね。」
和田さんも、教室のゴミ箱に1時間閉じ込められる、柔道着でグルグル巻きにされて3階からつるされるなど、中学・高校時代に酷いいじめにあったという。
青木さんに「いじりといじめの境界線はどこにあるのでしょうか」と問われると、和田さんは「いじる・いじめる主体側がどう思っているかが大きい」と答えている。いじめている側の多くは「こいつをいじめてやる」という気持ちを持っており、いじる・いじめる側にとって、「いじる」と「いじめる」では意識が違うように感じたと回想する。しかし、大事なのは「いじり」と「いじめ」の違いではなく、受け手の気持ちだという。
「相手に悪意があろうがなかろうが、傷つくものは傷つきます。」
ほか、特集では、この10年で民事上の相談件数が倍増したという「職場のいじめ・いじり」について専門家や体験者に取材。パワハラ防止法の実態や、「職場のいじめ・いじり」が起きる構造的な問題に迫っている。
さらに、今年の米アカデミー賞で起きた「平手打ち騒動」を巡り、日米の「いじり」への感覚の違いなどを分析する記事も。コメンテーターのデーブ・スペクターさんや、スタンダップコメディアンのSaku Yanagawaさんがコメントを寄せている。
表紙は、俳優の生田斗真さん。長いキャリアのなかで、多様な役柄を演じてきたからこそ醸し出される空気感、オーラを、表紙フォトグラファーの蜷川実花が撮影している。役者としての役への向き合い方や、新しい挑戦などについて語ったインタビューも要チェックだ。
今号には羽生結弦選手の情熱の滑りも収録。北京五輪のエキシビション以来96日ぶりというその姿を、臨場感あふれる写真で伝えている。五輪で負傷した右足首の回復が心配されていたが、オープニング早々キレ味の良い4回転トーループを決め、エンジン全開になっていく様子をリポート。また、グランドフィナーレで披露した大技について、どんな意味があるのか、羽生選手のどんな思いが反映されているのか、独自の分析が展開されている。ファン待望の滑りを誌面でじっくり楽しもう。
さらに、連載・大宮エリーさんが同じ東大出身者と語り合う「東大ふたり同窓会」には歌手の加藤登紀子さん、King Gnu井口理さんがホストを務める人気の対談連載「なんでもソーダ割り」には、スタジオジブリ・プロデューサーの鈴木敏夫さんがゲストとして登場する。
今号にはこのほか、以下のような記事を掲載している。
和田春樹×田中優子 ウクライナ侵攻は「まず停戦」
防衛費が対GDP比2%なら日本は世界第3位の軍事大国へ
BTSも直面した差別
BTSの兵役特例には韓国世論の支持が鍵
大谷翔平 肉体改造で鉄人に進化
英女王即位70年に水を差すヘンリー王子夫妻
「サバイバー」の夫が伝える精神科医療の課題
名人戦で渡辺明が3連覇 「藤井以外に負けない男」
企業「最高益」でも30年増えぬ賃金
物価高騰が家計を直撃 年11万円負担が増える
生ガキはなにも悪くない
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