3月25日発売の「プレジデント」(2022年4月15日号)は、「あなたはどっち? 頭がいい文章バカな文章」と題して文章術を特集している。
メールやチャットなどで仕事をするテレワーク時代。DX企業のトップはどんな書き方を実践しているのか。
インターネットサービス企業の先駆け的な存在であるGMOインターネット。創業者でもある熊谷正寿会長兼社長は、「結論ファースト」「短い文章」という2つのポイントの徹底を図っている。「時=命」なり、と考え、相手の大切な時間を奪わないことを心掛けている。
社長が短い文章にしないと、部下はそれ以上短い文章にはできないそうだ。事業のパートナーが長文を送ってくると、「結論ファーストで短い文章に書き直し、再送信してください」と返信するという徹底ぶりだ。
一方、大ヒットしたゲーム「モンスターストライク」で多くの人に知られるミクシィ。その開発の最前線に立ってきた木村弘毅社長は、文章でのコミュニケーションで意思が的確に伝わるよう3つのことを心がけている。
それは、誤解が生じないように言葉を選ぶこと、主題・主語・目的語を明確にすること、結論から書き出す「PREP法」で書くことだ。「PREP法」は、結論、理由、具体例、結論で構成する方法で、簡潔かつ説得力のある文章が作成できるという。
国立国語研究所の石黒圭教授は、正しい「言い換え」は信頼度や好感度を上げるとして、大人向けのテクニックを伝授している。たとえば、一般性の強い語を意味の限定性の強い語に言い換える。「仕事の効率化を図る」→「業務の効率化を図る」といった具合だ。このほかに、「終わり」→「収束」など漢語で知的に言い換える方法、「無職」→「求職中」とポジティブに言い換える方法などを披露している。
明治大学文学部の齋藤孝教授は、書き言葉で使う語彙を増やすには、名文を1分間速読するのが効果的だと勧める。テキストとして、夏目漱石の『私の個人主義』(講談社学術文庫)、『新訂 福翁自伝』(岩波文庫)などを挙げている。
あえて手書きの文章にこだわるトップリーダーたちも紹介している。アクサ生命の安渕聖司社長は、商社で会長の業務秘書をしていた頃、会長が山積みの手紙の中から手書きのものを優先的に読んでいたことから手書きのパワーを知ったという。便箋、切手にもこだわり、万年筆で書く。手間をかけることで、思いが伝わるのでは、と書いている。
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