動画配信サービス「U-NEXT」が、藤野千夜さんの最新作『団地のふたり』を、U-NEXTのオリジナル書籍として2022年3月1日から配信開始した。U-NEXTの月額会員なら「読み放題」で読むことができる。
本作は3月31日から他ストアでもデジタル販売するほか、紙の本としても出版が予定されている。
芥川賞作家で、近著『じい散歩』（双葉社）でも話題の藤野千夜さん。最新作『団地のふたり』は、50歳の幼馴染同士、なっちゃん（桜井奈津子）とノエチ（太田野枝）ののほほんとした日常を、ユーモアと温かさたっぷりに描いた作品だ。
団地内の保育園で出会った、幼馴染の2人。小学校も中学校も同じで、大人になっても友情が途切れたことはなかった。50歳を迎え、2人はそれぞれまた団地の実家に戻ってきた。売れないイラストレーターのなっちゃんは、今や生計のほとんどをフリマアプリの売上で立てている。非常勤講師のノエチは、仕事の愚痴をたずさえて、毎日のようになっちゃんの部屋へやって来る。
決して贅沢ができるわけではないし、心配ごとも嫌なこともあるけれど、ツーカーな友達と2人、ゆるくのんびり過ごす毎日。同世代の女性なら、まるでいっしょに部屋でだらだらしているかのように、共感できる空気感が描かれているだろう。心温まる友情をお見逃しなく。
配信はこちらから。
■藤野千夜（ふじの・ちや）さんプロフィール
1962年福岡県生まれ。千葉大学教育学部卒。95年「午後の時間割」で第14回海燕新人文学賞、98年『おしゃべり怪談』で第20回野間文芸新人賞、2000年『夏の約束』で第122回芥川賞を受賞。その他の著書に『ルート225』『中等部超能力戦争』『D菩薩峠漫研夏合宿』『編集ども集まれ! 』『じい散歩』などがある。
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