コロナ禍で人と食事をする機会の減った今、婚活、就活、子どもの小学校受験、学び直しなどをきっかけに正しい持ち方に矯正しようと箸教室へ通う人が増えているそうだ。
予約の取れない「箸の持ち方教室」を主宰する中原麻衣子さんが、自宅で習得できる『いまさら聞けない箸の持ち方レッスン』(主婦の友社)を上梓した。
中原さんは、日本の食文化を正しく美しく未来につなげる活動「つながるキッチン」で6年前から 、2歳から70代までの約2000人に「箸の持ち方」を教えてきた。
「子どもは利き手が決まる4歳ごろからベストタイミング」と考えるが、何歳からでも遅すぎることはないと言う。様々な年齢の人が教室を訪れ、やがて自信をもって箸を持てるようになり、食事の時間が楽しくなったそうだ。
本書には、そのメソッドがわかりやすくシンプルに紹介されている。
まずチェックするのは、お箸の長さだ。意外と意識されていないが、それぞれの手の大きさに合う箸を使ってこそ、見た目も美しくなるそうだ。
その長さとは、一咫半(ひとあたはん)だとされている。一咫は、親指と人差し指の付け根を直角に広げた長さを指し、それを1.5倍にした長さがあなたの手に合うお箸となる。
そして次にチェックしたいのが、中指の動かし方だ。中指を駆使して、下のお箸は動かさずに、上のお箸のみ動かす。慣れないとなかなか至難の技だが、正しく動かせてこそ食べ物を綺麗に掴むことができるのだ。
本書で紹介されているチェック項目の一部を紹介する。
□ 下の箸が親指のつけ根にのっている
□ 中指は下の箸に触れない
□ 手のひらに卵が入るくらいの空間がある
写真のように正しい持ち方ができていない人は多いらしい。筆者も然りだ。
自分の癖はなかなかわかりにくいが、本書の「やってしまいがちな箸づかい?」の図で自分の持ち方を知り、正しい持ち方へとアプローチしていこう。
全てを意識するとなるとなかなか難しいが、1日5分トレーニングをするだけで目に見えて変わってくるはすだ。
お箸の持ち方、動かし方の他にも、箸づかいのタブー、会食での取り分けマナーなど、お役立ち情報がぎっしり詰まっている。「箸づかい」は一生もののスキルだ。家族みんなで正しい持ち方をマスターして、美しい所作で食事を楽しめるようになる一冊、ぜひお手元に!
■中原麻衣子(なかはらまいこ)さんプロフィール
台所文化伝承家。「つながるキッチン」代表。大手企業で役員秘書を6年勤めたのち、家庭から食卓文化を親子に伝えるべく、教室や講演活動を行う。これまでにないメソッドで箸の美しい持ち方を教える「箸の持ち方教室」が評判になり、子どもから大人まで多くの人が参加し、わかりやすさと親しみやすさで注目されている。
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