自らも被虐待児だった過去を持つ尾添椿さんが、家族という「呪縛」の中でもがき苦しんだ8人の過去と現在を描くコミックエッセイ『こんな家族なら、いらない。』(イースト・プレス)が発売された。
前作の『生きるために毒親から逃げました。』(イースト・プレス)では、幼いころから両親に心理的虐待を受けた尾添さんが、親から逃げ出し、縁を切るまでの軌跡を描いた。その壮絶な体験と、行政手続きが具体的に記されていたことが話題となった。
今回は、虐待を受けた経験のある友人や知人、8人の人生にフォーカスし、彼女たちが実際に受けていた過去の経験と、現在の様子を描いている。
それぞれの壮絶な境遇の中で、描かれているのは目を背けたくなるような信じがたい出来事ばかり。暴力、性的虐待、ネグレクト、病気・障がいへの無理解、個人の尊厳の軽視。そんな環境下で育った子どもたちは大人になってどんな人生を送っているのか。8人の過去と現在をたどり、家族に在り方について問い直す。
著者の尾添さんは、あとがきにこう綴っている。
親孝行が子どもの務めだと自発的に思うことができない人、育ててくれた恩のせいで身動きが取れなくなっている人へ、自分の人生を歩むために背中を押す話を書きました。(中略)親不孝が怖くて自分の人生を生きられないこと、理不尽を受け入れた証を抱えたまま生きるしかないこと、そんなあなたらしく生きられない場所を去る選択肢があることを知ってほしい。
もくじは下記の通りである。
プロローグ
第1章 毒親から逃れて ~うぶか~
第2章 生きづらさを抱える ~マユ・ハナヨ~
第3章 毒親に育てられて ~竹中~
第4章 どうして毒親は生まれるのか ~アズミ~
第5章 毒親の子として ~はるき~
第6章 苦しみを抱えた子 ~セナ~
第7章 毒親と生きる ~谷瀬~
第8章 自分の幸せ ~椿~
エピローグ
■尾添 椿(おぞえ・つばき)さんプロフィール
2013年イラストレーターデビュー、2016年から漫画家として活動。可愛いものと動物が好き。 両親と絶縁したことを漫画にしてsnsに公開したことをきっかけに、エッセイ漫画を描きはじめる。 書籍・Web等で活動中。
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