現在、一人暮らしの人だけでなく、配偶者がいる人も、人生の後半は「おひとりさま」になることは、十分に考えられる。そんな時に不安なことの1つが認知症だ。1人で認知症になってしまったら、どのように暮らせば良いのだろうか。想像すると恐ろしい。しかし、今からでもできる備えはたくさんある。
『おひとりさまの認知症 幸せに暮らす準備ブック』(主婦の友社)は、「病気」「お金」に並び、おひとりさまの3大不安と言われる「認知症」をテーマとしている。「まわりに迷惑をかけずに暮らしたい」「最期まで自分の思うように好きに暮らしたい」と考えている人が、知っておきたい様々な情報が一冊にまとめられている。
認知症の根本的な治療法は、現在では確立されていない。しかし、認知症になったからといって一人暮らしができなくなるわけではない。早期に発見して対応することで、進行を遅らせることや周囲のサポート体制を築くことができる。認知症のことを「知って」「備えて」、若い今のうちからできることを心がけることが大切な一歩になる。
本書によると、認知症の発症や悪化を防ぐためには、加齢とともに起こりやすい「脱水」「便秘」「不眠」「低栄養」「風邪」「骨折」の6つを防ぐことが、体調管理のポイントだという。
たとえば、「骨折」。骨折や入院で動けない状態が続くのは、脳の活動低下の原因となる。特に、認知機能の低下が一気に加速することが心配だ。また、女性の場合は高齢になると骨がもろくなりやすい。普段から軽いスクワットなどで足腰の筋肉を鍛えておこう。
また、「脱水」は、水分が不足して認知症が進むことがある。「低栄養」は脳の働きを低下させる要因に。「風邪」をひいて体力が落ちると、脳も元気に働くことができなくなる。...といったように、それぞれのポイントについて、イラストとともに簡潔に解説している。今から生活習慣をちょっと見直すだけで改善できることばかりだ。
監修は、在宅医療における認知症のスペシャリストとして活躍する、たかせクリニック理事長の髙瀬義昌さんが勤めている。
コンテンツは下記の通り。
Part1 おひとりさまが認知症になるということ
Part2 認知症になったら医療につながるために、今できること
Part3 認知症になったら、どんなふうに暮らしたい?
Part4 認知症の人をサポートする制度やしくみ
Part5 おひとりさまに快適な住まいを整える
Part6 ところで、認知症ってなんですか?
Part7 もしかして認知症?と思ったら
将来のことはいくつも不安があるが、認知症については「考えたことがない」、あるいは「考えたくない」という人も多いだろう。最期まで気ままに暮らすためにも、今から認知症について知識を増やし、未来のために準備をしておきたい。
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