昨春、「新型コロナ感染拡大防止のため」と発令された一斉休校。突如として子どもの学習を「丸投げ」された家庭では、大きな戸惑いが広がった。とくに低学年の子どもは自立的に勉強するのが難しい。最長3カ月も学習の機会を奪われた影響が今、明らかになってきている。
7月27日火曜日発売のAERA(アエラ)8月2日号では、「時代を読む」のコーナーで、一斉休校が子どもたちの学習に与えた影響や、特にどんな家庭に影響が大きかったのかを、6月に発表された大規模調査の結果をもとに考察している。
小学生から高校生の子どもを持つ全国4000人の親に対して行った調査によると、特にひとり親世帯と低所得者層で、勉強時間の減少と「スクリーンタイム(テレビやゲーム、インターネットなどを使う時間)」の増加が目立つ。調査を行った三菱UFJリサーチ&コンサルティングの研究員は、「家庭のIT環境」や「親が子どもの面倒を見てあげられているかどうか」の差が、「休校下では直接的に出たのではないか」と分析している。また、教育経済学者の中室牧子さんは、埼玉県の事例をもとに、学校間の「格差」についても指摘している。
コロナの影響を受けた世代の子どもたちに対し、国として追加の財政的な支援を行うことが急務です。「親の収入や価値観」「保護者の関わる時間」「学習習慣」「学校の取り組み」の格差によって、コロナ禍で不利な状況に陥った子どもに対しては特に重点的な支援が必要です。(中室牧子さん)
もう一つ、BOOKウォッチ編集部が注目した記事は、「子どものワクチン接種 メリットとデメリット」だ。ファイザー製に続き、モデルナ製のワクチンも接種対象が12歳以上に引き下げられることが決まった。重症化や死亡を予防するメリットに対し、気になるのは副反応だ。ごくまれに起こる副反応のうち、相対的に若い世代に多いために懸念されているのが心筋炎や心膜炎といった心臓の炎症だ。本誌では、英・米両国の事例や国内の感染状況などをもとに、専門家の意見を交え、子どもへのワクチン接種のメリット・デメリットや注意点をまとめている。
アエラは通常月曜日発売だが、オリンピック・パラリンピック開催中は火曜日発売となる。今号の巻頭特集は「50歳からの生き方戦略」だ。「仕事」「家族・友達」「健康」「お金」の4ジャンルに分けて、「人生後半の歩き方」を徹底取材。「認知症リスクを高める徹夜」や「寿命を縮める『社会的孤立』」を避けることなど、全部で100の具体的なアドバイスを掲載している。
また、ついに開幕した東京五輪や、6年ぶりにアイスショー「ドリーム・オン・アイス」に出演した羽生結弦選手についての記事も。見逃せないコンテンツが満載だ。
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