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結婚するような人だとは――。しまおまほ最新エッセイ「家族って」

家族って

   両親は写真家、父方の祖父母はともに作家というクリエイティブな家族の中で育ち、自身もエッセイスト、漫画家、そしてラジオのパーソナリティとしても活躍するしまおまほさんが、最新エッセイ『家族って』(河出書房新社)を上梓した。

   父"ジジイ"伸三、"おかあさん"登久子のこと、実家で暮らした母方の祖父母のこと。父方の祖父"ジッタン"敏雄、祖母"マンマー"ミホのこと、叔母マヤのこと、マクのこと。息子のこと。今、目の前の「家族」、記憶の中の「家族」について、しまおさんならではの視点、筆致が冴えわたるエッセイ集だ。

   本書の内容紹介は以下の通り。

家族って、なんだろう――かつて著者が子どもだった頃、大人に問いかけたその疑問に、母になった今、再びその答えを探すことにした。中学卒業前に開けたピアスの穴事件、節分の鬼役は誰がするのか問題、両親に報告しづらかった留年通知、人生のヒントをもらった家族旅行。
長らく両親と暮らした実家を離れ、息子の父親と三人暮らし、そして息子との二人暮らしへと移りゆく暮らしのなかで、娘として母として家族の機微を見つめた、おかしくもせつない珠玉のエッセイ集。

「我が家」とは、「うち」とは―― かつて、わたしの帰る場所はひとつだった。
(「あとがき」より)

   未婚で子どもを産むと決めた時、母から「あなたが結婚するような人だとは前から思っていなかった」と言われ、「とても驚いた」というしまおさん。

順調とはいかずとも、いずれは結婚して、子どもを産むだろう。そんな私の将来を母が描いていると思い込んでいたから。

   しまおさんの母で写真家の潮田登久子さんも、妊娠をした時は独身だったという。「意外と自分のことを語らない」という母の過去について、父の伸三さんから聞かされた意外な事実とは......?

   本書の目次は下記の通りだ。

第一章 家族って
母になる私に/かた焼きそばの春/おじいちゃんの節分/名瀬で一番古い家/家族旅行/気をつけなさい/青いおうち/卒業前に/暗闇がこわい/そば/鬼のいる公園/サザエさんの日常/マヤとバドミントン/チンピラの夜/『とうさん おはなし して』を読む/ワコさんのタルト/小宇宙/マンマー
第二章 そして、彼らと
ノンちゃんのお父さん/カツマタさんのファッション/20歳の旅/おマセなエッちゃん/14歳の選挙/フクザツ/真っ赤な口紅の女/背中の文字/明大前/本屋のある銭湯/Tさんの家
第三章 家族って、再び
豪徳寺を離れて/家族って/初対面の相手には/ピクニック/鹿児島へ/ケーキの一件/歩く息子と
第四章 あの日、あの街
思うままに/Kさんからの便り/小さな生き物と/京都で買った包丁/冬の寒さ/夢と現実の仙川/三軒茶屋、アムス西武/二子玉川園/世田谷八幡宮のお祭り/渋谷/加計呂麻日記/あの日の贈り物/ばんちゃん、歩く。/春とコマ回し
あとがき

   しまおさんが、時とともに移り行く家族のかたちを、ユーモアを交え、鋭い視点で語った60篇。身近な人との暮らしが愛おしくなるエッセイ集だ。


※画像提供:河出書房新社

  • 書名 家族って
  • 監修・編集・著者名しまおまほ 著
  • 出版社名河出書房新社
  • 出版年月日2021年3月29日
  • 定価1,892円(税込)
  • ISBN9784309029504

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