おうち時間を豊かにしたいと思うなら、エッセイストで表千家教授の資格を持つ森下典子さんの著書、『好日絵巻(こうじつえまき)季節のめぐり、茶室のいろどり』(PARCO出版)がおすすめだ。
実際の茶室には縁遠くても、あたたかみのある絵と言葉を通してお茶に親しめる。
本書は、森下さんが茶道を通して得た気づきや学びを綴った人気エッセイの3作目。1作目は、以前BOOKウォッチでも取り上げた『日日是好日 「お茶」が教えてくれた15のしあわせ』(新潮文庫)で2018年、樹木希林さんと黒木華さんが共演し映画化もされた。
2作目は、その続編にあたる『好日日記~季節のように生きる~』(PARCO出版)。二十四節気と茶室を味わいながら、自分と向き合う心の旅のような作品だ。そこに森下さんは自ら描いた茶道具やお菓子のイラストを載せた。もともと絵を描くことが好きで、すてきな茶道具を見ると「描きたい」と思っていたそうだ。
そして、3作目にイラスト73点を掲載した絵巻物のようなお茶エッセイが誕生した。
著者の森下さんは以下のようにコメントを寄せてくれた。
私は、お茶を通して『日本て、こんなに多彩な季節がめぐる豊かな国なんだ』という事を知りました。
道具の蒔絵や茶碗の手ざわり、一輪の茶花の命、和菓子のいとおしさ、抹茶の旨味、迷いや悩みに縛られた心を解き放ってくれる掛け軸との出会い。
通り過ぎる雨の音や虫の声。障子に映る庭木の影や、つくばいの水面に躍る光......。
そういう大好きな一瞬一瞬を、自分の体を通して紙の上に載せたい。
そんな思いから、この本を書きました。
ページをパラパラめくりながら、日本の季節をめぐってもらえたら幸せです。
『好日絵巻』は、「年のはじまり 初釜の朝」と題した章から始まる。まさに今の時期にぴったり。心が疲れた時、ページを開くとまるで茶室にいるように清らかな気持ちになれる本。
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