大学の研究室で民俗学を学ぶ橘樹雅(たちばなみやび)は、研究テーマを「出雲」に決めた。指導教官に「出雲の本質は奥出雲にある」と言われ、雅は出雲から奥出雲へと移動。
調査を続けると、櫛名田姫、櫛御気野尊(くしみけぬのみこと)など、なぜ日本神話にこれほどまで多く「櫛」が登場するのか? 素戔嗚尊(すさのおのみこと)が詠んだという有名な「八雲立つ出雲八重垣妻ごみに~」の歌は、本当に「清々しい」歌なのか? 『出雲国風土記』に載っていない八岐大蛇退治の真相は...など、次々と疑問と謎が湧き上がる。そして殺人事件、それらがひとつにつながるとき、正史には描かれなかった出雲王朝の真の姿が浮かび上がる。
シリーズ第1作の『鬼棲む里、出雲』と続けて読むと、主人公の歴史に関する直感力や洞察力が徐々にレベルアップしていることも感じ取れる。次巻で彼女がわれわれをどこへ連れて行くのか、今から楽しみで仕方ない。
産業経済新聞社発行が発行する、首都圏・近畿圏を中心に販売されているタブロイド判夕刊紙。ターゲットは30代~60代を中心とした都市型男性ビジネスマン。 WEB版は「ZAKZAK」(http://www.zakzak.co.jp/)で、紙面と同じ記事だけでなく、WEBオリジナルの記事も人気。 書評は毎日掲載しており、紙面ではこのコラムで掲載されたもの以外も読むことができる。
記事一覧 公式サイト当サイトご覧の皆様!
おすすめの本を教えてください。
本のリクエスト承ります!
広告掲載をお考えの皆様!
BOOKウォッチで
「ホン」「モノ」「コト」の
PRしてみませんか?