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病院での診療の良し悪しは、患者の行動で決まってしまう!?

 いい医者に出会えないし、いい治療もしてもらえない…。こんなお悩みをお持ちの方は多いと思います。でも、「なぜうまくいかないか」を冠型ことがありますか? 「医者の腕が悪いから」「医者の性格が悪いから」…。確かに、中にはこういう医者も残念ながらいます。

しかし、です。実は日本の医者はとても優秀で、世界中に医療技術を輸出するほどなのです。また、医者ばかりに頼るのではなく、患者側になる自分たちでできることだってたくさんあるのです。病院や医者を自分に合うかたちで選んで、病院に行く前にしっかりと準備をし、病院に着いてからは医者とスムーズなコミュニケーションを図る。以上ができていれば、診療は今までよりもずっとよくなります。

ただ、どのようにすればいいのか、わかりませんよね。そこでぜひ読んでおきたいのが本書。タイトルにあるとおり、「医者のかかり方」のマニュアル本です。車の運転、スキーの滑り方など、世の中にはマニュアルがあり、その通りにすればうまくできますよね。「医者のかかり方」にも同じように、マニュアルがあるのです。

本書では、次のことを1つ1つ、懇切丁寧に解説しています。
・病院や医者にはどんなものがあって、どのようにして選べばいいのか
・病院に行く前に、どんな情報をまとめておけばいいのか、持ち物を用意すればいいのか
・病院に着いたら、医者とどんなふうに話せばいいのか

また本書は随所で、患者の盲点をうまくついています。一部だけ、ご紹介しましょう。

●病院には手ぶらでいってはならない
今はほとんどの病院が、連日多くの患者が来ており、患者1人1人に十分な時間がとれない状況になっています。そこで、必ず聞かれそうなことは、あらかじめ紙に書いてまとめておくといいでしょう。既往歴、持病、家族の病歴、アレルギーなどをまとめておくのです。また、普段飲んでいる薬や、症状の原因として当てはまる現物(飲み込んでしまった異物と同じものなど)も持参すると、医者が患者の状態をとても把握しやすくなります。

●医療の一番の目的は完治ではない
もちろん完治することはとても大事です。しかし、完治したら何がしたいのかを考えておくことの方が、はるかに大事なのです。すると、患者本人が、治療に対してかなり前向きになり、自分が協力できることは何でもするようになります。また、医者のやる気も俄然上がります。これで奇跡の回復劇を実現してきた例は、枚挙にいとまがありません。

●セカンド・オピニオンは遠慮せず受けてよい
「今の担当医に失礼にあたるのでは?」という不安もわかります。しかし、セカンド・オピニオンをとるどころか、他の病院に移ることも、医者は織り込み済みなのです。ただし、どの医者にセカンド・オピニオンをとるのかが重要となります。現主治医から紹介された医者ですと、治療方針が同様になりがちだからです。つまり、自分で医者を探すのが大事なのです。

著者のおのころ心平氏は、19年間で2万2千件以上の患者からの相談を受けてきました。また、医療関係者の人脈も豊富で、医療現場の実情に精通しています。つまり、患者と医者の両方の実情を日本で最も知っており、その両者の懸け橋となる人物です。

そんなおのころ氏による「医者のかかり方」マニュアル。一家に一冊あると重宝するでしょう。

『誰も教えてくれなかった医者のかかり方完全マニュアル』
●発行:アスコム
●1300円+消費税
●2014/1/24発売
●ISBN-10: 4776208075
 ISBN-13: 978-4776208075

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