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江戸時代の健康本ベストセラー 『養生訓』現代語訳が増刷で話題

『病気にならない体をつくる 超訳 養生訓』

 2023年12月10日、江戸時代の健康書『養生訓』を現代語訳した書籍『病気にならない体をつくる 超訳 養生訓』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)が増刷され、3刷となった。

江戸時代に12回重版された古典

『養生訓』は、1713年に出版されて以来、日本で最も広く長く読み継がれてきた健康書の古典。「健康には心も体もどちらも大事」「健康で質の高い長生きをしよう」という、現代の健康思想を先取りした普遍的な知恵を学ぶことができる。

『養生訓』は出版されるとすぐ評判になり、幕末までの約150年間に12回も重版された。中国大陸の書籍の内容をまとめたそれまでの医学書とは違い、外国の借りものではない、日本人のための養生法を追求したことが評価されていたという。著者である貝原益軒は、平均寿命40歳とも言われる時代に、83歳で天寿をまっとうしたとされる。

 本書は、全8巻ある『養生訓』から、益軒の養生哲学のエッセンスを余すところなく選び出し、読みやすく7章構成にまとめたもの。編訳は、予防医学の第一人者である産業医・内科医の奥田昌子さんが担当。そのまま訳すのではなく、重要な箇所には注釈として解説を施して紹介。また、現代医学からみて事実と異なる内容は採用していないので、安心して読むことができる。

 構成は、1ページにつき1項目を解説する読みやすいつくりで、エッセンスを簡単につかめる。益軒がとくに重視していたのは「食養生」だとされる。暴飲暴食してしまいがちな年末年始の前に読んでおきたい、健康の大原則が詰まった1冊だ。

【目次】
編訳者まえがき
Ⅰ.健康で長生きするための心がまえ
Ⅱ.押さえておきたい養生の大原則
Ⅲ.養生は食を通じた「食養生」から
Ⅳ.酒は百薬の長、されど万病のもと
Ⅴ.暮らしの中の養生の心がけ
Ⅵ.弱ったときこそ養生に力を入れる
Ⅶ.毎日を愛おしみつつ生きる

■貝原益軒について
かいばら・えきけん/江戸時代前期から中期の儒学者、医師、本草家。名は篤信。1630(寛永7)年、筑前福岡藩士だった父の5男として生まれる。長崎で医学を修め、福岡藩に藩医として出仕。約10年間京都に派遣されて儒学を学び、各分野の学者と親交を結ぶ。帰藩後は儒学を講義する傍ら、医学、薬学、農学、歴史、地理、教育学、法律、算術、天文学など広い分野で、98部、247巻とされる膨大な著作を残した。幼少の頃に体が弱かったことから、書物ならびに身近な闘病経験者との対話を通じて養生の方法を学び、自ら実践しながら、よりよい養生術を模索した。最晩年まで健康で、82歳で代表作『養生訓』8巻を上梓したのち、1714(正徳4)年に83歳で死去した。

■奥田昌子さんプロフィール
おくだ・まさこ/京都大学大学院医学研究科修了。内科医。京都大学博士(医学)。博士課程にて基礎研究に従事。生命とは何か、健康とは何かを考えるなかで予防医学の理念にひかれ、健診ならびに人間ドック実施機関で30万人近くの診察/診療にあたる。海外医学書の翻訳もおこなう。「日本人の体質を踏まえた、日本人のための健康法」の探究をライフワークの一つと位置づけており、偉大な先人である貝原益軒の『養生訓』を繰り返し読み込んできた。著書に『欧米人とはこんなに違った日本人の「体質」』『日本人の「遺伝子」からみた病気になりにくい体質のつくりかた』(いずれも講談社ブルーバックス)、『日本人の病気と食の歴史』 (ベスト新書)など多数。


※画像提供:ディスカヴァー・トゥエンティワン

  • 書名 『病気にならない体をつくる 超訳 養生訓』
  • 監修・編集・著者名編訳:奥田昌子
  • 出版社名ディスカヴァー・トゥエンティワン
  • 出版年月日2023年10月20日
  • 定価1320円(税込)
  • 判型・ページ数文庫版・208ページ
  • ISBN9784799329924

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