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子どものゲーム依存をしかってはいけない 専門家が教える解決策 

専門家が親に教える 子どものネット・ゲーム依存問題解決ガイド

 2023年7月27日、ネット・ゲーム依存予防回復支援サービスMIRA-i(ミライ)所長を務める森山沙耶さんの新著『専門家が親に教える 子どものネット・ゲーム依存問題解決ガイド』(Gakken)が発売された。

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 本書は、社会問題となっている子どものネット依存・ゲーム依存が心配な親のために、依存傾向にある子どもとのかかわり方をイラスト・図解でわかりやすく紹介したもの。

 森山さんは、民間の会社でネット・ゲーム依存を専門に予防啓発・回復支援を行う事業を立ち上げ、苦しんでいる子ども本人や家族のカウンセリング、講演会に精力的に取り組んできた依存問題の専門家。本書では、さまざまなデータやチェックテストから依存傾向を分析、子どもの活動記録をつけてゲームの使用時間を可視化するなど、具体的で子どもと取り組みやすい方法を提案している。

依存症として対処する

 本書によると、ネットやゲームから離れられない子どもに、「やめなさい」ときつく叱ったり、一方的に取り上げたりすることは、親子関係を悪化させ、むしろ悪影響を及ぼすという。

 そもそもネット・ゲーム依存は依存症の一種で、自分の行動を自分の意思ではコントロールできなくなる病気を指す。これは「やめたくてもやめられない状態」なので、「意思の弱さ」 「怠け」など本人の意思の問題として扱ってもうまくはいかないという。

 さらに、このような状態の子どもに「約束を守らない」とレッテルを貼ってしまうと、親の側に焦りや混乱を招き、子どもの行動をなんとかするためにより厳しい態度を取ることにつながる。こうして家庭の中に温かみのある関わりが減ってしまうと、親も子も互いに拒否的な感情をもち、親子でのケンカや対立が増える、という悪循環が生じてしまうとされる。

 このような悪循環から抜け出すために必要なのは、子どもの行動を客観的に観察し、自分でコントロールができるように導くこと。本書では、親子関係を悪化させずに依存を解決するための具体的な方法が提案されている。

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■森山沙耶さんプロフィール
もりやま・さや/ネット・ゲーム依存予防回復支援サービスMIRA-i(ミライ)所長。公認心理師、臨床心理士、社会福祉士。2児の母。2012年、東京学芸大学大学院教育学研究科修了。家庭裁判所調査官を経て、病院・福祉施設にて臨床心理士として勤務。2019年、株式会社KENZANにてMIRA-i(ミライ)を立ち上げる。ネット・ゲーム依存の大人から子どもまでの当事者、その家族に対するカウンセリングと、予防啓発のための講演、執筆活動を行う。「インターネットと健康的に付き合う」ことを目指して心理臨床と研究に励む。


※画像提供:学研ホールディングス

 
  • 書名 専門家が親に教える 子どものネット・ゲーム依存問題解決ガイド
  • 監修・編集・著者名森山沙耶 著
  • 出版社名Gakken
  • 出版年月日2023年7月27日
  • 定価1,870円(税込)
  • 判型・ページ数B5変型判・112ページ
  • ISBN9784058020890

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