2023年6月14日、エドガー賞(優れた長編推理小説に与えられるアメリカの文学賞)にもノミネートされた、作家・湊かなえさんのヒット作『贖罪』(双葉文庫)がオーディオブック化され、Amazonオーディブルにて配信がはじまった。
朗読は、2012年に『贖罪』がWOWOWでドラマ化された際に第二章の語り手である「真紀」を演じた女優の小池栄子さんが担当している。
オーディオブックの配信にあわせて公開されたインタビューでは、小池さんがテレビドラマの「芝居」と「朗読」の違いについて語っている。
小池さんは、朗読を経験することで「これまでの自分がいかに表情やしぐさに頼って演技していたのか、改めて思い知らされた」と振り返る。同じ役作りでも、声しか使えない朗読は制約がきつく、自分の声に向き合う必要があったという。
また、小説の味わいを再現するため「自分の解釈は持ち込まない」ことも意識した。「演じる」という意識や、「この章で何が言いたいのか、何が大事なのかという自分の感情」をできるだけ封印して、聴いている人が自分で意味を感じとる邪魔をしないことを心がけたという。
〈作品あらすじ〉
15年前、静かな田舎町でひとりの女児が殺害された。直前まで一緒に遊んでいた四人の女の子は、犯人と思われる男と言葉を交わしていたものの、なぜか顔が思い出せず、事件は迷宮入りとなる。娘を喪った母親は彼女たちに言った──あなたたちを絶対に許さない。必ず犯人を見つけなさい。それができないのなら、わたしが納得できる償いをしなさい、と。十字架を背負わされたまま成長した四人に降りかかる、悲劇の連鎖の結末は!?
■湊かなえさんプロフィール
みなと・かなえ/1973年広島県生まれ。武庫川女子大学家政学部卒。 2005年、第2回BS-i新人脚本賞で佳作入選、07年、第35回創作ラジオドラマ大賞受賞。同じ年、第29回小説推理新人賞を「聖職者」で受賞。 08年、「聖職者」を第一章に、その後の顛末までを描いた長篇小説『告白』を刊行。同作が2008年週刊文春ミステリーベスト10第1位、第6回本屋大賞を受賞する。「告白」は2010年6月、松たか子主演で映画公開。著作:告白(2008年8月 双葉社 / 2010年4月 双葉文庫)、少女(2009年1月 早川書房)、贖罪(2009年6月 東京創元社)、Nのために(2010年1月 東京創元社)、夜行観覧車(2010年6月 双葉社)、白ゆき姫殺人事件(2012年7月 集英社)
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