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漢方のプロが教える「梅雨の養生三か条」 まず「脾」をいたわることから

1日ひとつ、疲れが消える おいしい漢方365

 春もそろそろ終わりに近づき、梅雨の季節が近づいてきた。季節の変わり目であるこの季節は、なにかと体調を崩しやすい時期でもある。

 2023年4月22日に発売された漢方アドバイザー・久保奈穂実さんの新著『1日ひとつ、疲れが消える おいしい漢方365』(世界文化社)では、そんな梅雨を乗り切るための「梅雨の養生三か条」が紹介されている。

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 中医学(中国伝統医学)では、梅雨は「長夏」と呼ばれる。この時期には五臓の一つ「脾(ひ)」が弱りやすく、それが食欲不振・下痢・軟便などの胃腸の不調につながるという。

 大事なのは、この「脾」をいたわる食事をすること。暑くなってきたからといって、冷たいものや生ものをとりすぎると「脾」が弱るので、なるべく温かいものを食べた方がいい。また、自然な甘味のあるもの(いも類・豆類など)や黄色い食べ物(とうもろこし・じゃがいもなど)は、「脾」を元気にしてくれるという。

 注意すべき点はもう一つある。梅雨には、湿気が多いので身体に余分な「湿(しつ)」がたまる。なかでも身体に悪影響を及ぼす湿気を「湿邪(しつじゃ)」と呼ぶ。「湿邪」が身体に入り込むと、むくみやだるさ、口の中のネバつきなど、さまざまな不調が起きてしまう。これを避けるためには、「湿」を取り除いてくれる食べ物(豆類・ねぎ・しょうがなど)をとって予防するのが有効だとされる。

 これらをまとめて、①脾をいたわる、②自然な甘味や黄色い食材を、③湿邪に注意、と簡潔にまとめたのが「梅雨の養生三か条」だ。これを意識すれば、梅雨も楽しく健康に過ごす助けになるはずだ。

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 本書ではほかにも、身近な食材でカンタンに作れる「養生レシピ」113点と、すぐに実践できる「セルフケア」のアイデアを252点収録。365日、季節ごとの不調を整えてくれるアドバイスが載っているので、1日ひとつ読むだけで、薬膳漢方の知恵を身につけることができる。

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【目次】
はじめに ...... 4
7年サイクルで変わる女性の体 ...... 6
「養生」ってなんですか? ...... 8
入門 1 あらゆるものは陰と陽に分かれる ...... 10
入門 2 「気・血・水」のバランスを整える ...... 12
入門 3 「五臓」の働きとバランスを整える ...... 14
Chapter1 春 2月4日~5月4日 ...... 18
Chapter2 夏 5月5日~8月6日 ...... 90
       梅雨 6月6日~7月6日 ...... 120
Chapter3 秋 8月7日~11月6日 ...... 170
Chapter4 冬 11月7日~2月3日 ...... 242
五 性 ...... 310
五行色体表 ...... 311
食材別・索 引 ...... 312
お悩み別・索 引 ...... 317
切り離して持ち歩ける!巻末綴じ込み付録:不調別食材メモ
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■久保奈穂実さんプロフィール
くぼ・なおみ/国際中医薬膳管理師。漢方アドバイザー。成城漢方たまりで年間約2000 人の漢方相談・薬膳講師を行う。女子美術大学造形科卒業。芸能・音楽活動を行い、ハードな生活で身体のバランスを崩す。漢方薬に助けられた経験から興味を持ち、イスクラ中医薬研修塾にて中医学を学ぶ。


※画像提供:世界文化ホールディングス


 
  • 書名 1日ひとつ、疲れが消える おいしい漢方365
  • 監修・編集・著者名久保奈穂実 著
  • 出版社名世界文化社
  • 出版年月日2023年4月22日
  • 定価1,760円(税込)
  • 判型・ページ数四六変型判・320ページ
  • ISBN9784418234134

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