死ぬときに「あれをやっておけばよかった......」と後悔したくない。では、どう生きる?
これまでに177冊の著作を出版している文筆家の千田琢哉さんが、『君が思うより人生は短い』(あさ出版)に、心残りのない人生のつくり方を書いている。「もし、あと何年(何か月、何日、何秒)後に人生が終わるとしたら......」そう考えると、人は自然と人生の時間を無駄にしなくなると言うのだ。
【目次より】
プロローグ 「あのとき、本当は好きだった......」と言わないために。
Part.1 1年後、人生が終わるとしたら
Part.2 1カ月後、人生が終わるとしたら
Part.3 1週間後、人生が終わるとしたら
Part.4 1日後、人生が終わるとしたら
Part.5 1時間後、人生が終わるとしたら
Part.6 1分後、人生が終わるとしたら
Part.7 1秒後、人生が終わるとしたら
ここでは、「1年後」「1週間後」「1時間後」に人生が終わるという仮定から、それぞれつづられている内容を一部ご紹介しよう。
~ 以下、本文より一部抜粋 ~
〈1年後、人生が終わるとしたら〉
今から「余命1年」と宣告されたものとして生きる
20世紀に活躍したドイツの哲学者ハイデガーは言った。
「人間は自らの死を受容してからはじめて人間になる」
これはその通りだ。
死を受容していない人間は人生がいつまでも続くと思っているから、
終始群れに群れて愚痴・悪口・噂話で日常を埋め尽くして
寿命をドブに捨て続ける。
(中略)
翻って、あなた自身はどうだろうか。
もし今この瞬間に「余命1年」と宣告されたら、
そんな生きる屍(しかばね)のような醜くて卑しい人生を送るだろうか。
きっと、しないだろう。
〈1週間後、人生が終わるとしたら〉
最後に渾身の手紙を書くのもおしゃれ
1週間あれば、大切な人たちに向けて手紙を書き切ることができる。
別に切手を貼らなくてもいい。
場合によっては本人に届かなくてもいい。
とにかくこれまでを振り返って伝えたかったことを書き出すのだ。
そうすることでその人のことをより深く愛せるようになる。
感謝できるようにもなる。
面と向かっては言えなかったことを文章にすると伝えやすい。
文章は素敵だ。
ただし、1つだけ注意点がある。
嫌いな人に恨みだけは書かないことだ。
あなたの最期の貴重な時間を、嫌いな人を思い出して穢してはいけない。
〈1時間後、人生が終わるとしたら〉
ひょっとして、この1時間のためにあなたの人生はあったのではないか
余命が1時間だと想像するとワクワクする。
少なくとも私の周囲で先立った人たちの1次情報だとか、
医療機関で何千人、何万人もの最期を見送った人たちの肉声から判断するに、
ラスト1時間でジタバタする人は少ないようだ。
それは自然の摂理が生命に授けた贈り物ではないだろうか。
きっと、我々は言葉や論理を超越して死が受容できるように、
本能としてインプットされているのだ。
冒頭で私は余命がラスト1時間だと想像するとワクワクすると述べた。
そのときの私はきっと、こう思うからだ。
「ひょっとして、この1時間のために自分の人生はあったのではないか......」
~ 以上、本文より ~
本書ではほかにも、それぞれの時間に合わせて「暴飲暴食をしない」「整頓ではなく整理する」「『葬式は不要』とキッパリ伝える」などの行動・心構えが語られている。人生が終わる1分前、1秒前の章もあるが、そんなに短い時間で千田さんは何を考え、何をしようとするのだろうか? 本書を読みながら、自分なら最期をこう過ごす......と考えてみるのもいいかもしれない。
■千田琢哉さんプロフィール
せんだ・たくや/愛知県生まれ。岐阜県各務原市育ち。文筆家。東北大学教育学部教育学科卒。日系損害保険会社本部、大手経営コンサルティング会社勤務を経て独立。コンサルティング会社では多くの業種業界におけるプロジェクトリーダーとして戦略策定からその実行支援に至るまで陣頭指揮を執る。のべ3300人のエグゼクティブと10000人を超えるビジネスパーソンたちとの対話によって得た事実とそこで培った知恵を活かし、"タブーへの挑戦で、次代を創る"を自らのミッションとして執筆活動を行っている。著書は本書で176冊目。音声ダウンロードサービス「真夜中の雑談」、完全書き下ろしPDFダウンロードサービス「千田琢哉レポート」も好評を博している。
当サイトご覧の皆様!
おすすめの本を教えてください。
本のリクエスト承ります!
広告掲載をお考えの皆様!
BOOKウォッチで
「ホン」「モノ」「コト」の
PRしてみませんか?