「アイドルになりたい子を探しているんだけど、写真を撮らせてくれない?」「お母さんが入院したよ。車で病院に行こう。」「このあたりに公衆トイレはないかな?」......。子どもをねらう人は、こんなセリフを口にしながら近寄ってくるという。
不審者にねらわれないか。ネット犯罪に巻き込まれないか。防犯ブザーを持たせたり、防犯標語「いかのおすし」(ついて「いか」ない・車に「の」らない・「お」おごえをだす!・「す」ぐにげる!・おとなの人に「し」らせる)を覚えさせたりしても、親の心配は尽きない。
そこで進級・進学を前に、親子で読んでほしい1冊がある。"日常におけるピンチ"に着目した『大人も知らない? サバイバル防災事典』(マイクロマガジン社)だ。本書の「Part4 日常のサバイバル編」から、親目線で特に心配なシチュエーションにおける"サバイバル・テクニック"を3つ紹介しよう。
→ 近寄ってくる人からは迷わず逃げる!
子どもをねらう人は「ひとりでいる子ども」を探していて、近寄るために話しかけてくる。もしも知らない人に声をかけられたら、大人が両腕を広げたくらいの距離(120cm)をとるようにしよう。
離れてもどんどん近寄ってくる人には、「失礼します。」「イヤです。」「お父さん(お母さん)に聞いてきます。」と言ってその場からすぐに離れる。体に触られるなど少しでも「こわい」と感じることがあったら、防犯ブザーを鳴らして走って逃げよう。
→ 肖像権を説明して削除するように頼む!
友達に「写真を削除して」と頼んでも聞き入れてもらえない場合、法律を味方にしよう。日本に暮らす人には「肖像権」がある。これは自分の姿を勝手に撮影され、世の中に発表されることを断る権利のこと。
「SNSに許可なく写真を投稿することも、法律違反になる」と説明しよう。少しでも「イヤだ」と思ったら、親や先生に相談することも解決への第一歩。
■SNSの基本的なルール
1 1日の利用時間と終了時刻を決めて使おう。
2 自宅でスマホを使わない日をつくろう。
3 必ずフィルタリング(有害で不適切なサービスやアプリの使用を制限する機能)を付けて利用しよう。
4 自分や他者の個人情報を載せないようにしよう。
5 送信前には、相手の気持ちを考えて読み返そう。
→ お金や情報を盗むための嘘なのでサイトを閉じる!
ウェブサイト上のボタンなどを1回クリックすると、料金の支払いを求めてくるだましの手口を「ワンクリック詐欺」と呼ぶ。どんな画面が出てきても支払う必要はない。サイトをすぐに閉じよう。
このほか、偽物のホームページに導き、住所や電話番号などの個人情報を入力させて盗む「フィッシング詐欺」もある。心当たりのない人から届いたメールは開かず、ごみ箱へ。
本書は、大人から子どもまで楽しめる雑学本【大人も知らない?シリーズ】の最新作。地震・気象災害・アウトドア・日常のピンチを想定し、自分で自分を守るための"サバイバル・テクニック"56個を紹介している。
リアルの世界もネットの世界も、そこかしこに危険が潜んでいる。いまの大人が子どもだったころに比べて、ヒヤッとすることが身近で起こりやすくなっているように感じる。もしものときにサバイブできるように、自分でとっさに判断して行動できる力を育てよう。
■目次
Part1 地震のサバイバル編
Part2 気象災害のサバイバル編
Part3 アウトドアのサバイバル編
Part4 日常のサバイバル編
■監修:国崎信江さんプロフィール
くにざき・のぶえ/危機管理アドバイザー。危機管理教育研究所代表として、女性、生活者の視点で防災・防犯・事故防止対策を提唱し、国や自治体の多くの防災関連の委員を務めるかたわら、講演やテレビ、ラジオ、新聞等で情報提供をしている。一般的な防災対策から、家庭の防災、地域防災、施設防災、企業防災などや、地震から家族を守る方法、災害から財産を守る方法、防災用品を準備するポイント、発災時の避難所運営など、被災地支援の経験をもとに幅広い内容での講演を行っている。
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