2023年2月24日、世界の王様や偉人、近現代の有名人などが眠る霊廟や墓を紹介する図鑑『地球の歩き方 W31 世界のすごい墓』(地球の歩き方)が発売された。
地球の歩き方の「旅の図鑑シリーズ」に『世界のすごい墓』が仲間入り。194の墓と霊廟を旅の雑学とともに紹介。世界の墓を巡る「墓マイラー」垂涎の内容となっている。
古代より、君主や為政者の権力の象徴として造られてきた墓や霊廟は、およそ墓とは思えない、圧倒的スケールを誇るものばかり。白亜の宮殿のように見えるインドのタージ・マハルは、ムガル帝国第5代皇帝が愛する妻のために建てた霊廟。世界で最も美しく、有名な霊廟のひとつといわれている。エジプト・ギザの3大ピラミッドも、諸説あるが、一般的には王の墳墓とされている壮大な古代建造物。現代の人気観光名所も、実は墓だったということは少なくない。
レオナルド・ダ・ヴィンチは現在のイタリア・ヴィンチ村の生まれだが、終焉の地はフランス。お墓はアンボワーズ城の敷地の中の礼拝堂にある。また、オランダ生まれの画家ゴッホは、暮らしを支えた弟テオとともにパリ近郊のオヴェール・シュル・オワーズに眠っている。このように、生まれた土地ではない場所にお墓がある偉人も少なくない。晩年をどう過ごし、どのような最期を迎えたのか、お墓を通じて多くの偉人の生涯に触れることができる。
徳川家康公の墓廟がある日光東照宮や、太宰治や森鴎外の墓がある東京・三鷹の禅林寺など、日本の墓も掲載。しかし、我々が知る日本の墓とはまったく異なるデザインやカラフルな墓が世界にはたくさん存在する。建てた先人の想いが詰まった、世界の個性豊かな墓は要チェックだ。
本書では、「墓マイラー」という言葉の名付け親で100ヵ国超の墓を訪れ続けているカジポン・マルコ・残月さんのインタビューを収録。墓巡礼を続ける理由や旅先でのエピソード、さらに墓参りの心得や心に残るお墓について語っている。墓地は参拝者がアクセスしやすい場所にあるとは限らない。たどり着くのに困難な墓もたくさんあるなか、それでもカジポンさんが世界各地の墓巡礼を続けているのはなぜなのか。そこには墓マイラーとしての深い信念があるという。
本書は、各地で異なる埋葬方法や墓の形、墓碑銘の言葉などさまざまな角度から墓を考察している。墓を通して、各地の死生観や歴史・文化を学べる貴重な1冊だ。
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