「投資」はリスクが怖いし面倒なイメージがあって、手が出せずにいたけれど、老後に備えて貯金するのにも限界があるし、何か始めたほうがいいのかな......でも、50代から始めたところでもう手遅れなのか......。
そんな方にぜひ読んでいただきたいのが『お金に働いてもらう! ほったらかし投資』(ポプラ社)だ。30~50代前半の投資初心者に向けて、放っておくだけでじわじわ資産が増えていくという「ほったらかし投資」のやり方を、イラストなどビジュアルを駆使してわかりやすく解説した1冊だ。
著者の杉原杏璃さんは、投資家、実業家、タレントの3つの顔を持ち、実際に30万円を5年間で1000万円にまで増やした実績がある。
貯金ゼロでも知識ゼロでも始められるという、「ほったらかし投資」。今回は、本書の第1章「かんたん投資の始め方」から抜粋し、実際に始めるときに押さえるべき原則や初心者が買うべき商品の特徴を見ていこう。
本書では、投資信託においての「ほったらかし投資の三原則」として次の3つを挙げている。
1.長期投資
2.資産分散
3.手数料の節約
1つめは「長期投資」。10年、20年、30年......という長い期間で見た場合、株は一時的に価格が下がっても、長い目で見れば価格が上がることもあるため、長く保有すればするほどリスクを軽減する効果がある。
さらに、長期間にわたり投資することで、「複利効果」というメリットもある。これは、 運用で得た利益を、元本に加えて再び投資すること。つまり、投資の利益が投資に回り、さらに利益を生むという効果のことだ。これは、長期にわたり投資をするからこそ得られるメリットだと言える。
「短期間の値動きにあわてることなく、じっくりと保有する長期投資を実践することが効果的に資産を増やす大切なポイントです。投資をしたらできるだけ長く、一喜一憂せずにマーケットにとどまるのが成功の秘訣です」
三原則の2つめ、「資産分散」とは、1つの投資商品に予算を全額使うのではなく、できるだけ複数の商品に分散するやり方のことだ。
「卵は1つのカゴに盛るな」という言葉を聞いたことがある人は多いのでは。これは株式相場の世界で語り継がれてきた格言で、1つの商品にお金を集中させないことでリスクを回避する重要さを伝えている。
しかし、複数の投資商品を買う予算がない場合もあるだろう。そういう場合に杉原さんが勧めているのが、複数の投資先に分散されてパッケージになっているタイプの投資信託商品だ。商品自体がすでに分散投資となっているようなものなので、リスクを減らすことができる。
三原則の3つめ、「手数料の節約」はイメージしやすい人が多いだろう。投資の場合は、銀行のATMや窓口と違い、証券会社や銀行によって手数料が異なる。本書によると、現在はネット証券の手数料の方が店舗型の証券会社の取引よりも安いという。
「投資を始めたばかりで利幅が少ないときは、手数料は大きなマイナス損失と考えるべき」と、杉原さん。投資する商品によっても手数料は変わり、株式投資の手数料のほか、信託の手数料、売却手数料、為替手数料などがある。これらをしっかり把握した上で、できるだけ手数料で損をしない商品を購入したいところだ。
本書では、「初心者の皆さんにほったらかし投資としておすすめする商品は限られている」として、次の4種の商品を挙げている。
・株式投資の中でも(つみたてNISA、ETF、投資信託)
・iDeCo(イデコ)
・債券投資(国債、地方債、社債)
・ロボット型AI投資
いずれも、低リスク~中リスクの商品とのこと。よく目にするものもあれば、聞き馴染みのないものもあるかもしれない。
そこで次回は、特に30~50代の投資初心者におすすめとされている投資商品「NISA」を始めるときのポイントを、本書から紹介したい。
■杉原杏璃さんプロフィール
すぎはら・あんり/1982 年生まれ、広島県出身。グラビアアイドルとして雑誌やテレビ番組に多数出演。23 歳のとき30 万円で投資を始めて、5年間で1000 万円、今は億り人に。著書にベストセラーになった『株は夢をかなえる道具』のほか、『不動産投資は自分らしく生きる道具』(以上、祥伝社)『マンガでよくわかる 株1 年生』(かんき出版)がある。現在は株投資、不動産関連のイベントやセミナーにも多数出演中。
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