寝ても寝ても疲れが取れない、小さなことでイライラする、肌荒れが長引く。なんとなく感じる日々の不調は、もしかしたら鉄不足が原因かも？
外来新患2年待ちの栄養専門医師・奥平智之さんがココロの不調に効く食事や栄養をわかりやすく解説する『最新版マンガでわかるココロの不調回復 食べてうつぬけ』（主婦の友社）が10月31日に発売された。
特に若い女性に多いとされる「鉄不足」。本書では「鉄欠乏女子（通称：テケジョ）」と名付け、鉄欠乏のサインや、必要な鉄を補うために食べた方がいい食べ物、悪い食べ物を紹介している。
「私は貧血じゃないから大丈夫！」そんな方にもぜひ読んで欲しい。貧血などの自覚症状がなくても、生理のある女性の9割はテケジョに当てはまる可能性が高いそうだ。
鉄が不足すると、ココロだけでなく、肌が荒れたり、髪が抜けやすくなったりと美容にも悪影響があるという。
ではここでご自身の爪を見てテケジョチェックをしてみよう。あなたの親指の爪は、綺麗なアーチを描いているだろうか、それともアーチがあまりなく平たい爪だろうか。
アーチがあまりなく平たい爪は鉄不足のサイン。食事を見直し、栄養や漢方を上手に活用すると改善が期待できるという。
また、ココロの不調を防ぐためには「低たんぱく、糖質過多」にも気を付けておきたい。
食事や鉄欠乏の改善、血糖の安定、漢方医療などによって実際に体調が回復した人の実体験も参考になる。以下は、パニック障害を起こした45歳の専業主婦の例だ。パニック障害は、セロトニンやGABAの生成に欠かせない鉄やビタミンB6などの不足によって引き起こされる可能性もあるという。
心と体はつながっている。最近どうも気分がすぐれなくて...という方は、まずは食事の見直しからトライしてみてはいかがだろうか。
■奥平智之さんプロフィール
医療法人山口病院 副院長（埼玉県）
日本栄養精神医学研究会会長
鉄欠乏女子を「テケジョ」、栄養の問題に起因するうつ状態を「栄養型うつ」と命名し、「栄養精神医学」の大切さを啓発している。血液検査結果の栄養面からの深読み（血液栄養解析）などを活用し、個々の体質や病態に合わせ、食事や栄養、漢方を取り入れた診療を実践している。
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