夜、寝ている時に突然起こる「こむら返り」。中高年を過ぎると、運動中ではなく睡眠中にも激痛に悩まされることが増えてくるという。
整形外科医・出沢明さんの著書『「足がよくつる」人のお助けBOOK』(主婦の友社)では、こむら返りの痛みをすぐになくす方法や予防法が紹介されている。
まず、こむら返りは、加齢に伴う筋肉量の減少、新陳代謝の低下、動脈硬化による血行不良などが原因で起こる場合が多い。これらに対して、水分不足やミネラル不足、身体の冷えなどの要因が重なるとさらに頻繁に引き起こることになるという。
痛みをやわらげるには、つま先を手前に引っぱり、ふくらはぎをゆっくり伸ばすと良い。筋肉の硬直がほぐれて次第に痛みがおさまる。また、本書では足以外にもすねやお尻、首・肩、胸、背中、腕、手・指の筋肉がつったときの対処法も紹介されている。
では、こむら返りの激痛をピタリと止める即効術を紹介していこう。
手で引っぱる「ひざ裏伸ばし」
つま先をつかんで手前に引っぱり、ひざ裏とふくらはぎをゆっくりと伸ばす。
タオルで引っぱる「ひざ裏伸ばし」
つま先にタオルをかけて手前に引っぱり、ひざ裏とふくらはぎをゆっくりと伸ばす。
壁に押しつける「ひざ裏伸ばし」
足の裏を押しつけて、ひざ裏とふくらはぎをゆっくりと伸ばす。
寝たまま行う「ふくらはぎ伸ばし」
ひざを軽く曲げたまま、つま先をゆっくりとひざ頭へ向ける。
タオルを使った「ふくらはぎ伸ばし」
ひざを軽く曲げたまま天井に足を向け、つま先にタオルをかけてゆっくりと手前に引っぱる。かかとを天井に向けて突き出すようにするとよい。
壁に押しつける「ふくらはぎ伸ばし」
ひざを軽く曲げたまま壁に足の裏をつけて、つま先をゆっくりとひざ頭へ向ける。
つらいこむら返りには、筋肉を伸ばす動きが効果的だ。しかし、頻繁に起こる場合は脊椎などの病気や糖尿病などが原因の可能性もあるので、医療機関の受診が推奨される。
まずは、夜中に「イテー!!!」と目が覚めた時のために、ここで紹介した痛みの直し方をマスターしておこう。
■出沢 明さんプロフィール
でざわ あきら/出沢明PEDクリニック理事長 帝京大学医学部付属溝口病院客員教授 医学博士
日本整形外科学会専門医、脊椎脊髄病理医、脊椎内視鏡下手術・技術認定医。
1980年千葉大学医学部卒業、87年千葉大学医学部博士課程修了。国立横浜東病院整形外科医長、千葉市療育センター通園センター所長、帝京大学医学部付属溝口病院整形外科教授・整形外科科長などを経て、2014年に出沢明PEDセンターを開業。
日本内視鏡外科学会理事、日本関節痛・膝・スポーツ整形外科学会(JOSKAS)理事・第5回会長、世界内視鏡脊椎外科学会・国際低侵襲脊椎外科学会日本代表など。脊椎・脊髄外科、股関節外来、電気生理学などが専門分野。
腰椎椎間板ヘルニア、腰部脊柱管狭窄症などの病気に対して、内視鏡を用いた体への負担の少ない手術法(PED、PELなど)を行う第一人者。
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