10月27日に文部科学省が発表した「問題行動・不登校調査」によると、小中学生の不登校生徒数は過去最多の24万4940人。前年度から一気に24%も増加し、ますます深刻な問題となっている。さらに、10年前に比べると小学生の不登校が3.6倍にまで増加し、不登校の若年化が見られるという。
そんな中、注目されているのが「フリースクール」の存在だ。聞いたことはあるが、どんなところなのかよくわからない、という方も多いだろう。
10月31日に発売された『フリースクールを考えたら最初に読む本』(主婦の友社)の著者、石井志昂さんは、自身も中学2年生から不登校となったフリースクール経験者だ。学校でも家庭でもない「子どもの第三の居場所」として心が救われたことから、現在は唯一の不登校の専門紙である「不登校新聞」の代表を務めている。
「フリースクール」とは、今から30年ほど前に生まれた不登校の子どもたちの受け皿となる民間の施設で、現在では全国に500カ所ほどあり、6歳から18歳までの子どもたちを受け入れている。居場所としての機能だけではなく、苦しむ子どもたちの心のケアに特化しているのが大きな特徴だ。
本書は、苦しんでいる子どもたちが心を回復させ、失っていた自己肯定感を充足させるために「フリースクールという選択肢が存在する」ということを知ってほしいという思いから制作された。
石井さんは下記のようにコメントをしている。
文科省から不登校の数が発表されました。3年連続過去最多の24万4940人、伸び幅も過去最多を記録しました。そんな中、フリースクールを含む民間施設の利用者は、不登校児童数のうちのわずか3.7%(前年比3.6%)でした。不登校の子どもたちがフリースクールを求めていないということではありません。求めているにもかかわらず、どんなところなのかの情報がなく、さまよっているのです。とくに小学生の親は、その先を考えると不安でいっぱいになることでしょう。こうした状況もあり、『フリースクールを考えたら最初に読む本』という本をつくりました。フリースクールという選択肢が、悩んでいる子どもや保護者の救いになると思っております。
実際に不登校、フリースクール経験者だからこそ伝えられる「フリースクールとはどんな場所なのか」「フリースクールを選ぶ上で大切にすべき基準は何か」といった具体的な情報について、過去の取材の知見も生かし、詳しく解説している。
■目次
●PART 1 いま、フリースクールが注目されている理由
●PART 2 フリースクールってどんな場所?
●COLUMN 子どもが学校に行けなくなったら?
●PART 3 フリースクールの選び方
●PART 4 フリースクールQ&A
●PART 5 フリースクール経験者たちの人生
●PART 6 フリースクールに子どもを通わせた親からの手紙
■石井志昂さんプロフィール
いしい・しこう/「不登校新聞」代表。1982年、東京都生まれ。中学2年生から不登校となりフリースクールに通う。19歳から日本で唯一の不登校の専門紙である「不登校新聞」のスタッフとなり、2006年から編集長を経て、2022年10月代表に就任。2020年からは、代表理事も務める。これまで、不登校の子どもや若者、識者ら400人以上に取材をしている。著書に『「学校に行きたくない」と子どもが言ったとき親ができること』(ポプラ社)。メディア出演も多数。
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