あくせく頑張る毎日、つかの間でもほっとしたい。そんなあなたに、夜寝る前の癒しのひとときを。
『夜、寝る前に読みたい宇宙の話』(草思社)は、就寝前のいっときに忙しない日常を離れ、大いなる宇宙へといざなってくれる一冊だ。
たとえば想像をふくらませて、宇宙へと飛び立ってみたら......。
高く上がるほどに、あなたがいた場所は、足もとにどんどん小さくなっていきます。
暗闇にかすかに見える遠くの山や川、やがて渓谷や海も眼下に広がります。
もっと高度を上げると大気圏を抜けて、いよいよ宇宙空間です。
あなたを引きとめる重力はうんと小さくなっています。
足をつける大地はもうありません。
音もなく
匂いもなく
風もなく
ただ暗い世界です。
(本文より)
どうだろう。宇宙の広がりをイメージすると、体の力がふっと抜けて、呼吸がらくになる感覚がないだろうか。
本書に書いてあるのは、科学にもとづいて、初心者にも読みやすいようやさしく語った宇宙の話だ。特別なセラピーのメソッドがあったり、スピリチュアルな話があったりするわけでもないのに、宇宙をイメージするだけで心も体も癒されるのはなぜだろう。しかも、宇宙の基礎知識もしっかりと身につくという一石二鳥だ。
著者の野田祥代さんは、「宇宙からの視点」をもってみることをすすめている。帰り道に星を見上げてみたり、遥かな宇宙の中のちっぽけな自分の存在を感じてみたり......「宇宙からの視点」があると、あなたの日常の景色が少し変わるかもしれない。今晩眠る前に、宇宙旅行へ行ってみよう。
〈目次より〉 宇宙に出て大地を思う
地上の星空
太陽と月のある世界
宇宙の時間割
空からのおくりもの
人生はあなたが主人公の物語
星のふしぎ 地球のふしぎ 命のふしぎ
縦方向への旅
心の宇宙旅行
それでもまわる地球の上で
■野田祥代(のだ・さちよ)さん
1971年生まれ、愛知県春日井市出身。名古屋大学理学部物理学科卒、同大学院修了、博士(理学)。国立天文台天文データセンター勤務後、2018年より「あいプラネット」代表。理系文系の垣根をゆるやかにつなぐ「体験型リベラルアーツ™講座"はてなアカデミー"」エグゼクティブ。親子グループ「やとっこ天文あそび」、立場を越えて身近な宇宙を知ってもらう「西東京から宇宙を見よう」などのプロジェクトを手掛ける。「つたえよう 宇宙のふしぎ 星のふしぎ 地球のふしぎ 命のふしぎ」を合言葉に親子向け、大人向けの宇宙イベントを各地へ届けている。
当サイトご覧の皆様!
おすすめの本を教えてください。
本のリクエスト承ります!
広告掲載をお考えの皆様!
BOOKウォッチで
「ホン」「モノ」「コト」の
PRしてみませんか?