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私は故郷が嫌いだった――女の痛みを描く、傑作マンガ短編集

回顧 冬虫カイコ作品集

 SNS上で大反響を呼んだ「帰郷」をはじめ、発表のたびに話題になる冬虫カイコさんの短編マンガが、待望の単行本になった。『回顧 冬虫カイコ作品集』(ジーオーティー)が、2022年8月31日に発売された。


 田舎の閉塞感を描き、たくさんの読者の共感を呼んだ「帰郷」をはじめ、友達同士の嫉妬と友情、「かわいい」という言葉への拒否感など、女性の心のわだかまりを鮮烈に描いた6作品が収録されている。うち「刺青」は描きおろしの完全新作。さらに、「帰郷」のエピローグも新たに描きおろされた。


〈収録作品〉

「帰郷」
従姉妹の葬儀に参列するため帰郷した。私は、この町が嫌いだった。

「美術部のふたり」
理解のない親、底の浅い同級生。本気で絵を描いている私たちだけが、お互いをわかっている。

きずあとに花 第1話「鏡子と雪」
美しい雪と、安心して友達でいたかった。白雪姫と鏡に着想を得たストーリー。

きずあとに花 第2話「ふたりの色目」
"かわいい"という言葉に抵抗がある古典教師と、かわいいものが大好きな女子高生の出会い。

きずあとに花 第3話「黄昏アンサンブル」
頑張っても、しょせん部活? でも......。弱小合唱部部長の葛藤。

「刺青」
本書描きおろしの完全新作。放課後の教室、その子の背中には金魚がいた。

〈「ふたりの色目」冒頭〉


■冬虫カイコさん

漫画とイラストを描きます。手を描くのが好きです。
単行本『君のくれるまずい飴』(KADOKAWA)絶賛発売中。

※画像提供:ジーオーティー


   
  • 書名 回顧 冬虫カイコ作品集
  • 監修・編集・著者名冬虫カイコ 著
  • 出版社名ジーオーティー
  • 出版年月日2022年8月31日
  • 定価792円(税込)
  • 判型・ページ数B6判
  • ISBN9784823603518

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