「感覚過敏」という言葉をご存じだろうか。
視覚・聴覚・嗅覚・味覚・触覚などの諸感覚が過敏になっていて日常生活に困難さをかかえている状態のことを指し、発達障害の人に多く見られる症状だが、うつ病、自律神経失調症、認知症、脳卒中や高次脳機能障害などの様々な病気の症状としても感覚の過敏性が見られるという。
本書、『感覚過敏の僕が感じる世界』は、感覚過敏当事者である16歳の加藤路瑛さんが、「わがまま」「神経質」と誤解されやすい感覚過敏の感じ方や悩み、対策方法、支援方法を当事者目線と子ども目線、そして自ら創設した「感覚過敏研究所」の所長としての目線を織り混ぜながら綴った書籍だ。
感覚過敏の課題の1つは、目に見えず理解されにくいこと。加藤さんは、感覚過敏について1人でも多くの人に知ってもらいたいと願い、執筆に至ったという。
加藤さんには聴覚・嗅覚・味覚・触覚の感覚過敏があり、小学生時代は給食で食べられるものがなく、中学生になると教室の騒がしさに悩まされ中学2年生から不登校になった。その後、通信制高校へ進学し、子どもが挑戦しやすい社会を目指して12歳で親子起業。13歳で「感覚過敏研究所」を設立し、感覚過敏の啓発、対策商品の企画・生産・販売、感覚過敏の研究に力を注いでいる。
書籍:「はじめに」より一部抜粋
感覚過敏を理由に友だちづきあいをしない。
感覚過敏を理由に外出をしない。
感覚過敏を理由に食べることを避ける。
感覚過敏を理由におしゃれをあきらめる。
感覚過敏を理由に挑戦をしない。
僕はこの先の人生で何回、感覚過敏を理由にして何かをあきらめるのだろうか?(一部省略)
言葉にできない感覚で悩んでいるすべての人に、体感できずに支援方法や接し方に悩んでいる家族や教育関係者の人に、この本で「感覚過敏」について僕が感じていること、知っていること、思っていることのすべてをお伝えできればと思っています。
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