親が良かれと思ってかけた一言は、知らぬ間に子どもを縛る呪いとなっているかもしれない。
10,000人以上の犯罪者の心理を分析してきた出口保行さんが贈る子育ての教科書『犯罪心理学者が教える子どもを呪う言葉・救う言葉』(SBクリエイティブ)が8月6日に発売される。
たとえば、「早くしなさい!」という声かけ。毎日のように、あらゆる場面で口から出てしまう。
学校に遅刻したり、就寝時間が遅くなったりと、「子どもが困るだろう」と思うから口をついて出るのだが、続けていると次第に慣れてしまうもの。時間感覚が育たずに、進路や将来設計を考えるのが苦手になってしまうこともあるそうだ。
「気をつけて!」という言葉も注意が必要だ。もちろん、本当に危ない時は注意喚起をする必要があるが、あまり先回りしすぎると、子どもの共感性を破壊してしまう。自ら危険に気づき痛みを知ることで、他者に共感する能力が育まれるという。
本書ではほかにも、「みんなと仲良く」「頑張って」「何度言ったらわかるの」など、子どもの自立を遠ざけ、自己肯定感を低くしてしまう「呪い」のワードを取り上げ、なぜNGなのか、どう声をかけるのがよいのかを解説している。
出口さんは、「親のちょっとした意識改革で子育ては大きく変わる」と言う。子育てに悩む人々を救う、人気教授の決定版・子育て論だ。
目次は以下の通り。
はじめに 法務省で出会った1万人の犯罪者たちに学んだこと■出口保行 (でぐち・やすゆき)さん プロフィール
序章 「よかれと思って」は親の自己満足
第1章 「みんなと仲良く」が個性を破壊する
第2章 「早くしなさい」が先を読む力を破壊する
第3章 「頑張りなさい」が意欲を破壊する
第4章 「何度言ったらわかるの」が自己肯定感を破壊する
第5章 「勉強しなさい」が信頼関係を破壊する
第6章 「気をつけて!」が共感性を破壊する
終章 子どもを伸ばす親の愛情
犯罪心理学者。1985年に東京学芸大学大学院教育学研究科発達心理学講座を修了し同年国家公務員上級心理職として法務省に入省。以後全国の少年鑑別所、刑務所、拘置所で犯罪者を心理学的に分析する資質鑑別に従事。心理分析した犯罪者は1万人を超える。その他、法務省矯正局、(財)矯正協会附属中央研究所出向、法務省法務大臣官房秘書課国際室勤務等を経て、2007年法務省法務総合研究所研究部室長研究官を最後に退官し、東京未来大学こども心理学部教授に着任。2013年からは同学部長を務める。内閣府、法務省、警視庁、各都道府県庁、各都道府県警察本部等の主催する講演会における実績多数。「攻める防犯」という独自の防犯理論を展開。現在、フジテレビ「全力!脱力タイムズ」にレギュラー出演しているほか、各局報道・情報番組において犯罪解説等を行っている。
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