「染めの花」とは染色液を花に吸わせることで色を付ける手法だ。カラフルな色からニュアンスカラーまで、好きな色に染められるうえ、花が持っているもともとの色の魅力を増すことができる手法だ。フラワーショップで買い求めることもできるが、自宅で染めの花に挑戦できる『染めの花 フラワー図鑑』(誠文堂新光社)が発売された。
著者は、ファッションやアートなど、さまざまなジャンルとコラボして新しい世界観を表現し続けるgui flowerを率いるフラワーアーティスト・前田有紀さん。gui flowerと前田さんが創る美しい染めの花のフラワーデザインを楽しむことができる。美しい染めの花のバリエーションに、ページを繰る手が止まらなくなる一冊だ。
本書では、染めやすい花の解説や染め色のバリエーション、染めの花を使った花束やアレンジメント、自分で染めるときのポイントや染め方を掲載。ほかにも、花を育て、染めの花を出荷している生産地の様子も紹介していく。
染めの花を制作・入手する方法には、染色液を吸わせて染める、スプレーをかけて染める、市場で染められた花材を仕入れる、という3種類がある。
染色液を吸わせて染める方法では、花材によって染色液の吸い上げにかかる時間が異なるため、個体差を比較しながら染め上がりを待つのも楽しみの一つだという。染めたことで、花束が作り込んだ印象になることもあり、珍しさや面白さを感じられる点も人気の秘密だ。
目次は以下の通り。
contents
・Introduction
・本書の見方
チューリップ/スイセン/スイートピー
コチョウラン/ラナンキュラス/マム
カーネーション/アスチルベ/カスミソウ
グラジオラス/スモークツリー/シンビジウム
アリウム/ケイトウ/デルフィニウム/アジサイ
ヒマワリ/プロテア/キンギョソウ/ダイヤモンドリリー
スカビオサ/ワックスフラワー/コスモス/セルリアほか
・「染めの花」産地を訪ねて
・「染めの花」実験室
・Index
・Afterword
自分で花の色合いを作り出すことができる染めの花は、奥深い世界だ。凝ったアレンジメントや花束にチャレンジしてみるのも良さそう。お部屋に飾ってもグッと個性的な印象になるのでは。
■前田有紀(まえだ・ゆき)さんプロフィール
神奈川県出身。テレビ局勤務を経て、イギリス留学。3年間の花屋勤務を経て、独立。株式会社スードリーを設立し2018年秋には「花とあなたが出会う場所」をコンセプトにしたフラワーブランド「gui」を立ち上げる。2021年4月、神宮前に店舗「NUR flower」をオープン。
当サイトご覧の皆様!
おすすめの本を教えてください。
本のリクエスト承ります!
広告掲載をお考えの皆様!
BOOKウォッチで
「ホン」「モノ」「コト」の
PRしてみませんか?