いきなりだが、クイズを出題する。記憶力に自信のある方も、ない方も、ぜひ挑戦してみてほしい。
問題:以下の二つの図には10箇所の違いがあります。探してみてください。答えは記事の最後に紹介しています。
いくつ違いを見つけられただろうか。実はこの「まちがい探し」、脳の老化を予防し、記憶力を維持するための重要なトレーニングなのだ。
最近「物忘れがひどくなった」「名前が出てこない」「前日の献立を忘れた」といったことはないだろうか? もしかするとそれは、脳のワーキングメモリの働きが少し弱っているせいかもしれない。
ワーキングメモリとは、何かをするときに情報を一時的に記憶する能力のこと。このワーキングメモリは年齢とともに衰える機能だが、トレーニングを続けることでその進行を遅らせたり、改善できることが知られているという。例えば冒頭で出題した「まちがい探し」は、ワーキングメモリを鍛えることができて、ルールもかんたんで取り組みやすい実用的な脳トレなのだ。
このワーキングメモリを鍛え、加齢とともに衰える記憶力と認知機能を維持するのに最適なのが、2022年4月18日に発売されたムック本『脳の老化予防に効く!懐かしの昭和探し脳トレ③』(扶桑社)だ。監修は、脳科学者で『クイズ!脳ベルSHOW』(BSフジ)や『今夜はナゾトレ』(フジテレビ)などのテレビ番組の監修も担当する篠原菊紀先生が担当している。
この本では、「昭和時代のニュースになった出来事」「子どもの頃に体験したことがある遊び、日常の生活の風景」などが、まちがい探しの絵になっている。これは介護や医療の現場でも行われている「回想療法」という心理療法の一種なのだという。
回想療法は「懐かしい」を思い出そうとすることで、脳の古い記憶を呼び起こし、脳のトレーニングにつながる。懐かしい出来事を思い出すことは楽しく刺激的で、脳の活性化にとって大切なこと。健康な脳でもこの方法は大変有効なのだ。
その一環として、本書では、パズルだけでなく、普段の生活の中でかんたんに取り組める「思い出し脳トレ」も紹介されている。
懐かしいことを思い出すきっかけとして、この本に描かれている昭和の出来事をじっくり見て、その出来事があったときに、自分は何をしていたか思い出すことが脳のトレーニングにつながる。実際に「絵探し」をやってみよう。
昭和のある一家の風景をよく見て、懐かしいものがどこにあるか探してください。答えは記事の最後で紹介しています
思い出し脳トレは一人でもできるが、家族や友だちと一緒に話すことで、より鮮明に思い出したり、気づいたりすることもできる。家族や友人とのコミュニケーションは、認知症予防にも効果があります。『昭和探し脳トレ』と「思い出し脳トレ」を毎日の習慣にして、脳の健康維持に取り組んでみよう。
監修者プロフィール
篠原 菊紀(しのはら・きくのり)
公立諏訪東京理科大学工学部情報応用工学科教授。東京大学卒業。
同大学院教育学研究科修了。諏訪東京理科大学で教鞭を執る一方で、地域連携研究開発機構医療介護健康工学部門長、学生相談室長などとして精力的に活動。BSフジ『クイズ!脳ベルSHOW』、フジテレビ『今夜はナゾトレ』などテレビ・ラジオ・書籍の監修・解説を多数担当している。
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