悩みの多くは「人間関係」に起因すると言われている。面倒な人間関係が楽になる方法をお探しの方におススメなのが、中村青瑚さんの著書、『コミュニケーションのもどかしさがなくなる本』(イースト・プレス)だ。
本書は、人によって異なる思考のタイプを「論理重視」「調和重視」など6つのタイプに分け、それぞれのタイプに応じた接し方を解説した「認識交流学」の講義を書籍化したもの。「思考タイプ」を分析することで、人間関係のストレスが9割消え、「苦手な人」との付き合いが楽になるという。
6つのタイプは次の通り。わかりやすいよう、茶・青・オレンジ・黄・緑・赤で表現し、「コンセプチャー(論理重視)」「アコーダー(調和重視)」など、それぞれに名前がつけられている。
本書の巻頭にある診断テストや、ネットでも簡単に診断できるので、まず自分がどんな思考タイプを持っているのか診断してみよう。対人関係を円滑にするだけでなく、自己発見にも繋がるので、人と関わる際の一つの指標になるかもしれない。
診断内容は、以下のような30の質問に対して、当てはまるかどうかを5段階で回答していく。
・ほかの人が単調だと思う作業でも、黙々とこなすことができる
・人の輪の中心になることや、注目をあびることがとても苦手だ
・常に「やってみないとわからない」と思うし、行動こそすべきだ
最後に、あなたのタイプが棒グラフで提示される。
ただ、一番パーセンテージの高いカラーだけがあなたのタイプという訳ではなく、誰もが全てを持った上でどの一面が頻繁に出るかというものだ。
上記の例では、「緑」の「ソーサー(内省・想像)」がベースとなるタイプだ。続いて、アコーダー(調和重視)、コンセプチャー(論理重視)の一面が垣間見える。このようにして、それぞれ6つのタイプの特徴を知ることで、自分を理解することにも繋がるだろう。
また、相手のタイプが自分と対照的であるほど、お互いになんとなく違和感を覚えることが多いそうだ。今回の例では、「ソーサー」の対極には「プレイバー(行動・挑戦)」がある。お互いにどのように接していいか感覚的に掴みきれず、ミスコミュニケーションやハラスメントとなる危険性を孕んでいるので、注意が必要だ。
中村さんは本書について、「こうした面倒な人間関係を楽にするためのツールであり、広い心で相手を受け入れる必要はありません」と言う。
嫌いな相手は嫌いなまま、苦手な相手は苦手なままでいい。プライベートでも職場でも、ちょっとしたテクニックを覚えるだけで、人付き合いに苦しむことが劇的に少なくなります。
まずは自分のタイプを理解して、「自分はこれでいいんだ」と肯定することから始めよう。問題は、苦手な相手にどうやってタイプ診断をしてもらうかだが、「ちょっとこれ、やってみませんか? 意外と当たるんですよ」などと話しかければ、相手と話題を共有するきっかけになるかも。
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