若い頃はどうってことなかったのに、歳を重ねてくると、「もう無理!」と叫びたくなるシチュエーションが増えた......気がしませんか?
職場や友人同士の人間関係にモヤモヤ。疲れがたまってイライラ。自信がもてなくてクヨクヨ。そんな、30代以上の女性が抱きがちなストレスを取り上げ、解決・解消方法を紹介しているのが『もう無理、と思ったらやってみて モヤモヤ・クヨクヨを手放す科学的に証明された方法』(小学館)だ。
悩みに応えるのは、現代人のコミュニケーションとストレス問題を研究している言語学者で、明治大学教授の堀田秀吾さん。本書で取り上げられているケースは、実際に堀田さんが受けた相談がもとになっている。それぞれのモヤモヤ・クヨクヨに対して、科学的に効果が実証されている解決方法を、堀田さんが教えてくれる。
家庭や職場や友人関係でモヤモヤ。寝る前にぐるぐる考えてしまってクヨクヨ。普段の生活でたまるストレスに加えて、コロナ禍でネガティブなニュースが増え、自分までネガティブな思考に引っ張られてしまうこともあるのではないだろうか。堀田さんいわく、そういったネガティブな感情は、脳にも悪影響を与えるのだそうだ。
ネガティブな感情が起こると、脳はポジティブな状態に戻そうと頑張るので、余計なリソースを使ってしまい、注意力を低下させるのです。
しかも、脳は主語を区別できないとよく言われます。たとえばあなたがモヤる感情にまかせて誰かにネガティブな言葉を投げつけた場合、ダメージはその相手だけではなく、あなたの脳にまで与えることになってしまうのです。
脳にも悪影響を与えるネガティブな感情。「もう無理」と思っていても、堀田さんの教える科学的な解決・解消方法なら、サクッと手放すことができる。本書中から、いくつか例を紹介しよう。
・たとえば仕方なく夜中に回しているタスクにイライラしているなら、「夜はとっとと寝て早朝に回す」を試してみて。北海道大学の研究で、朝のほうがストレスを感じにくくなるという裏付けがあるんです。
・たとえば失敗ばかりを重ねてクヨクヨしているなら、「すばらしい!」「最高!」「さすが!」と、あえて自分に応援言葉をかけてみて。なぜなら、米国ブルックヘブン国立研究所の研究で、ポジティブな言葉を発するだけで脳を活性化することがわかっているんです。
・たとえば寝ようとすると昼間の行動が心配になりウジウジしているなら、長めの腹式呼吸をしてみて。北京師範大学の研究で、深呼吸にはさまざまな効果があることが実証されているんです。
どれもすぐに実践できそうではないだろうか。もしあなたが今「もう無理」と感じていて、夜中に"ひとり反省会"をしているなら、堀田さんの助けの手を握ってみてほしい。あなたがどうしようもないと悩んでいたことも、解決の糸口が見つかるかも。
■堀田秀吾(ほった・しゅうご)さんプロフィール
言語学者(法言語学、心理言語学)。明治大学教授。1968年、熊本県生まれ。シカゴ大学言語学部博士課程修了。ヨーク大学オズグッドホール・ロースクール修士課程修了、同博士課程単位取得退学。専門は社会言語学、理論言語学、心理言語学、法言語学、コミュニケーション論。言葉とコミュニケーションをテーマに、言語学から脳科学まで、さまざまな分野を融合した研究を展開。熱血指導と画期的な授業スタイルが支持され、「明治一受けたい授業」にも選出される。テレビ番組『ワイド!スクランブル』の元レギュラーコメンテーター、『世界一受けたい授業』などにも出演。著書に『図解ストレス解消大全』(SBクリエイティブ)、『科学的に正しい上機嫌の習慣』(PHP研究所)など多数。
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