来る2月14日はバレンタインデーだ。甘いチョコレートが好きな人、ビターなチョコレートが好きな人、好みは人それぞれ。今回は、バレンタインデーにちなんで、記者よりすぐりの激甘に溺愛される恋の物語と、切なくてほろ苦い恋の物語のマンガを5冊紹介する。
最初に紹介する溺愛系恋愛マンガは『虫かぶり姫』(コミック:喜久田ゆい/原作:由唯/キャラクター原案:椎名咲月・一迅社)だ。主人公の公爵令嬢のエリアーナは、3度の食事より本が好きという本の虫で、ついたあだ名が「虫かぶり姫」。そんなエリアーナはサウズリンド王国のクリストファー王太子に恋愛感情抜きでの結婚を申し込まれる。結婚すれば王宮書庫室へ自由に出入りできることから、結婚を承諾したエリアーナ。名ばかりの結婚に思えたが、実はクリストファー王太子が用意周到に計画していた結婚だった!? イケメン王子にひたすら溺愛されるラブストーリー。
知的でおっとりしていてふわふわ髪の主人公・エリアーナがとても可愛くて、見ているだけで癒やされる。本で得た知識を使って事件を解決していく様子もエリアーナのかっこいい一面を見せてくれる。そしてなんと言ってもイケメンで優しいクリストファー王太子の一挙手一投足に胸キュン! 王道の少女マンガラブストーリーだ。
最初は主人公に興味がなかった結婚相手が徐々に主人公に惹かれて溺愛していく、というパターンが流行っている。『「きみを愛する気はない」と言った次期公爵様がなぜか溺愛してきます』(漫画:水埜なつ原作:三沢ケイ・フレックスコミックス)がまさにそれだ。ラルト国の没落王家ユカライネン家の娘・エルサは前向きで優しく頑張り屋の女の子。ある日、次期公爵であるユリウス=ロイアルから婚姻の申込みがきた。自分が結婚すれば家族にいい暮らしをさせてあげられる――そう思ったエルサは快諾する。 結婚式を迎え、晴れて夫婦となった2人だが、結婚初夜にユリウスから「きみを愛するつもりは一切ない」と告げられる。しかし、それに動じずむしろ契約結婚でよかったと安堵するエルサ。エルサは持ち前の明るさと優しさでお屋敷に馴染んでいく。そんなエルサに惹かれていくユリウス。初々しい2人のラブストーリーだ。
こうした「契約結婚もの」は、恋を知らない、興味がないところから始まるので、いざお互いを意識し始めても、なまじ「契約結婚」と宣言してしまったために、恋愛感情を素直に認められず、より初々しい恋が見られるのが醍醐味だ。
溺愛系悪役令嬢ものでちょっとエッチなマンガを読みたい、という人におすすめなのが『悪役令嬢と鬼畜騎士』(コミック:生還 原作:猫田 キャラクター原案:旭炬・一迅社)だ。悪役令嬢・ツェツィーリアは自分が乙女ゲームに転生していることに気づいたが、断罪回避は叶わず。婚約破棄はもちろんのこと家からは絶縁され、乙女ゲームのヒロインにハメられて高級娼婦になってしまった。娼婦になってからの初めてのお客様は、なんと青薔薇の騎士と呼ばれるヘアプスト公爵家の次男・ルカスであった。なぜそんな大物が娼館に?! ルカスの思惑は?! ちょっとエッチな悪役令嬢ラブストーリー!
幼い頃の出会いが忘れられず、大人になって求婚するパターンの悪役令嬢ものだ。しかし、なぜツェツィーリアという発音しづらい名前にしたのかが気になるところ。
ここからは、切なくてほろ苦い恋愛マンガを紹介する。最初に紹介するのは『夏の前日』(吉田基已・講談社)。美大生の青木哲生は、バイト先で月下画廊の店主・藍沢晶と出会う。ある雨の日、二人は一夜をともにし、恋愛関係が始まる。しかし、晶と恋愛関係にありながらも、哲生は同じ美大に通う小早川華海を意識するようになる......。晶、哲夫、華海の三角関係のほろ苦ラブストーリー。
読んでいてあまりの美しい物語に涙が溢れてしまう。ほろ苦さもありつつ、スッとした清涼感のあるマンガだ。恋愛以外にも美大マンガということもあり、哲夫の「描く」ことへの葛藤が見どころ。
最後に紹介するのは、『あげくの果てのカノン』(米代恭・小学館)だ。舞台は異星生物が襲来し荒廃している東京。永田町のケーキ屋でアルバイトをしている主人公の高月かのんは高校の時の先輩だった境宗介に8年も片想いしている。一方、宗介は異星生物と戦う組織SLCに所属し、国民のヒーローとなっていた。そして、結婚もしている既婚者だ。ある日、かのんが働いているケーキ屋に宗介が訪れ、8年ぶりに再開する。かのんと宗介は急激に距離が縮まり、不倫関係となっていく......。恋とはなにか考えさせられるSF不倫ラブストーリー。
バレンタインデーはチョコレートをおともに、マンガで極甘、ほろ苦の恋愛を味わってみてはいかがだろうか。
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