不眠やだるさ、耳鳴り、めまい、肩こりに便秘......。ちょっとした不調は、自律神経の乱れが原因であることが多い。今回は、ヨガの動きを取り入れた、自律神経を整えるエクササイズを紹介しよう。
本書『自律神経が元気になる 30秒筋膜プリプリ体操』(学研プラス)は、「筋膜」に着目し、自律神経に外から刺激を与える方法を提案している。筋膜とは、私たちの身体を動かす筋肉をおおう薄い膜のことだ。
「筋膜プリプリ体操」のポイントは、ねじること。ストレッチの動きの中に、「ねじる」動作をプラスしよう。
基本の運動は、「おじぎねじり」と「ねじりイナバウアー」の2つだけ。これをマスターすれば、自律神経を構成する交感神経&副交換神経の両方をバランスよく整えることができる。
まずは、前屈と「ねじる」を合わせた「おじぎねじり」で 副交感神経をリラックスさせよう。
1.下腹に力を入れて立つ(吸う)
肩の力を抜き、背筋を伸ばす。下腹に力を入れ、おへそを内側に引き込む。
2.脚をクロスする(吐く)
息を吐きながら右脚を前に。足の小指と小指をつけてハの字にする。
3.上体を右にねじる(いったん吸って吐く)
息を吐きながらお腹からねじる
4.そのまま前屈する
息を吐きながら上体を前に倒す。ひざは曲げてもOK。
反対側も同様に繰り返す。
続いて、体幹をねじってから後ろに「反る」「ねじりイナバウアー」。前屈と反対に、後ろに反る後屈は交感神経を刺激する。
1.後ろ手を組み、体をねじる
2.上体を横に倒す
3.後ろに反る
筋膜の主成分はコラーゲンだ。本来の潤いが保たれていれば、筋膜スーツはプリプリと張りがあり、つながる筋肉や神経もスムーズに働く。しかし、運動不足だと筋膜は硬くなり、筋肉や神経の動きが劣化してしまう。
そこで、本書の「筋膜プリプリ体操」が役に立つ。硬くなった筋膜をもう一度柔軟にするために「ねじる」動作を的確に体操に組み込んでいく。そうすると筋膜の表面にリンパ液がにじみ出てきて、筋膜がプリプリの張りを取り戻すのだ。
著者の石井正則医師は耳鼻科の専門医として、めまいや耳鳴りなどをテーマにしたTV番組でもおなじみ。JAXAの宇宙飛行士健康管理委員として、宇宙酔いとの関係からも自律神経の研究にも長年携わってきた。また、日本ヨガメディカル協会の理事を務めるヨガの達人で、自身の不調をヨガで改善した実践者でもある。筋膜プリプリ体操は医学的知見とヨガの動きを融合させた、新しい視点のエクササイズだ。
自粛生活で家にこもりがちなうえ、不安やストレスを感じやすい。意識的に簡単なエクササイズを生活に取り入れてみてはいかがだろうか。
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