頼まれ事に、つい「いいですよ」と答えてしまい、後になって「なんであの時YESと言ってしまったんだろう」とため息、なんてことはないだろうか。実はそれが、相手の巧妙な心理操作によるものだったとしたら......?
本書では、40の心理実験をもとに「心理操作」の仕組みを解き明かし、相手に「YES」と言わせるにはどうすればよいのか、また、不本意に「YES」と言ってしまわないためにはどうすればよいのかを分析している。
たとえば冒頭の「ついYESと言ってしまう」問題。相手に「返報性のルール」を悪用されているかもしれない。
人は何かをしてもらったら、たとえ嫌いな相手でも、「お返ししなくちゃ」という気持ちが働く。何かを頼まれたら、「さっきやってもらったし仕方がないか...」と断りづらくなる。それが「返報性のルール」だ。
本書に例示されている心理実験の結果によると、返報性のルールが働く理由は大きく2つあるという。
1つは親切を受けたままだと人は不快な気分になるからです。もう1つはお返しを怠ると社会集団のメンバーから嫌われる可能性が高まるからです。
あなたが「いいですよ」と答えてしまうのは、「お返ししなくちゃ」というプレッシャーと、「嫌われたくない」という気持ちを利用されているのかもしれない。
冒頭には、あなたの潜在意識を試す心理テストも。解説を読むと思わずドキリとしてしまう。
第2問の鈴木さんと山本さん。よく見ると二人とも条件は同じなのに、書かれている順番が違うだけで、印象がかなり違う。
3万円もする靴を買ったら、「店ではフィットしたんだから、履けるはず」とつい我慢して履き続けてしまう。何度履いても結果は同じとわかっているのに......。
目次は以下の通り。
【目次構成】
心理テスト第1問 どちらがお得?
心理テスト第2問 あなたは面接官。
心理テスト第3問 3万円する靴を購入。
心理テスト第4問 リンダは31歳で未婚、社交的で聡明。
INTRODUCTION 「潜在意識を操る心理学」に騙されるな!
Chapter1 なぜ、あなたは「YES! 」と言ってしまうのか?
Chapter2 「損をしたくない」の心理学――相手の心を惑わせる
Chapter3 「フレーミング」の心理学――相手の行動を操る
Chapter4 「選択」の心理学――相手に自由を与えて行動を制限する
Chapter5 「制御」の心理学――相手を追い詰める論理のトリック
日常生活の中でも、営業や広告、勧誘など、気づかないうちに私たちの潜在意識は操られている。そんな心理操作の仕組みを知ると、世の中の見え方が変わるかもしれない。ついウッカリ「YES」と言って後悔しないよう、「操る側」に回ろう。ただしくれぐれも「悪用」はしないように......。
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