20代のころは、「避妊しなければ、すぐにでも妊娠できる」「不妊治療なんて自分には関係ない」と考えていたのに、妊娠し、子どもを産むということが、こんなに難しいことだったなんて知らなかった......。不妊に悩む多くの女性が、そう思っているのではないだろうか。
『妊活マンガ 不妊治療体験記「ロード・オブ・ザ・ベビー」~すぐ妊娠できると思ってました編~』(主婦の友社)は、29歳で結婚し、30歳から不妊治療をスタートしたまんぼうさんが、母になるまでの奮闘ぶりを克明に描いた記録だ。
母子家庭で育ったまんぼうさん。「温かい家庭」への憧れから、結婚したらすぐに子どもが欲しいと、30歳の時に妊活をスタートした。生理は順調、健康診断の結果も問題なく、当時は自分が「不妊」という認識は「1ミリもなかった」という。一方で、不摂生な生活を送っていたため、「病院に通えば私生活を見直すきっかけにもなるし...」と気軽な気持ちで近所のレディースクリニックを受診したところ、妊娠を妨げる「不都合な真実」が次々と明らかに――。
本作は、不妊治療経験者にとっては「序章」、つまり、クリニックに通い始めてから通水検査→人工授精→フーナーテスト→体外受精(採卵)までの様子が描かれている。
病院に行けばすぐに妊娠できるだろうと考えていたまんぼうさん。しかし、不妊治療クリニックの検査で低AMH、高FSH、早発閉経、卵管水腫など、妊娠を妨げる原因の数々が判明する。まだ30代なのに、閉経間近ってどういうこと......?!と、愕然とする。
本書では、そんなまんぼうさんの妊娠までの険しい道のりや、ときに浮かぶブラックな感情も、明るく赤裸々に語られている。不妊治療「あるある」が満載で、共感必至だ。
まんぼうさんの体験記のほか、1万組の妊娠を見届けた山下レディースクリニック・山下 正紀院長の解説もついてくる。不妊治療用語解説つきで、治療の流れをより深く理解することができる。
これから妊活を考えている人にも、妊活に疲れてしまった...という人にもおすすめの一冊。
■まんぼうさんプロフィール
妊活・不妊治療ブロガー。29歳で結婚、妊活をスタート。31歳で不妊治療専門クリニックの門をたたき、早発閉経との診断が。その後も卵管水腫や慢性子宮内膜炎などさまざまな妊娠をさまたげる原因が判明するも、9回の採卵のすえ、体外受精で男の子のママに。そんな山あり谷ありの不妊治療の経験をつづったブログ『まんぼうのロード・オブ・ザ・ベビー』は共感を呼び、妊活メディア「赤ちゃんが欲しい」での連載も話題に。
当サイトご覧の皆様!
おすすめの本を教えてください。
本のリクエスト承ります!
広告掲載をお考えの皆様!
BOOKウォッチで
「ホン」「モノ」「コト」の
PRしてみませんか?