7月21日発売の「プレジデント」(2021年8月13日号)は、「1日でぜんぶ学べる 成功者の教え ベストセラー100冊」と題した読書特集を組んでいる。
1000人調査で見えた「高年収vs.低年収」の読書格差が興味深い。年収400万円未満、400万円~800万円、800万円以上の3つの層に分けて、アンケート調査を行った。
すべての年収で各ジャンルの上位を占めたのは、ほぼ共通の本だった。ビジネス書では『7つの習慣』『嫌われる勇気』、小説では『竜馬がゆく』『坂の上の雲』などだ。
では何が違っていたのか。分かったのは年収が高くなるほど読書好きで、ビジネス書に関心があることだ。「読書がとても好き」と答えたのは、400万円未満では22.0%だったが、800万円以上では44.1%と2倍超だった。「どちらかというと好き」を合わせると、800万円以上で9割を超えている。
また、高年収層ほど、読書に時間も金も費やしていた。800万円以上では月に5000円以上本を購入している人が26.5%、2000円以上~5000円未満が32.4%いた。年収が高いほど、速読できる人が多く、付箋紙を貼る傾向がある。
保存したいのが、有名トップや学者、コンサルタントが挙げた「名著&傑作40選」だ。例えば、「ビジネスモデルを捻りだす」ときのベスト10には、『日本が生んだ偉大なる経営イノベーター小林一三』(中央公論新社)、『遊びと人間』(講談社)、『ディズニーランドの社会学』(青弓社)などが入っている。よくあるビジネス書や啓蒙書では得られないヒントが、こうした本にはあるようだ。コンサルタントの東秀樹氏は「遊びやアートを知らずに新ビジネスは見えない」と説いている。
開催中の東京オリンピックをより深く楽しむための本も紹介している。『東京オリンピック 文学者の見た世紀の祭典』(講談社文芸文庫)、『オリンピックの身代金 上・下』(講談社文庫)、『オリンピック・マネー 誰も知らない東京五輪の裏側』(文春新書)などだ。テレビ観戦のかたわらで読むと、前回の東京オリンピックとの対比など、五輪の「光と影」が浮かび上がるだろう。
精神科医で多くのベストセラーを出している樺沢紫苑氏が「読んだら忘れない読書術10カ条」を指南している。「買ったらすぐ読む、マーカーで線を引きながら読む、本には付箋紙を貼り、どんどん書き込む、本の内容を人に話す」などだ。
その中で、「へえー」と思ったのが、「スキマ時間に読む」ことだった。樺沢さんが勧めるのは「15分」だ。脳科学的に集中できる時間だという。例えば、電車に乗ったら15分刻みで読書をする。「この時間で1章を読み終える」と目標を設定すると、ドーパミンが分泌され、記憶力も高まるそうだ。
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