コロナ禍で家に籠ることが多い生活で、ついつい食べ過ぎてしまう人も多いだろう。検診や人間ドックではわからない「かくれ高血糖」のリスクが高い人が増えているという。
2021年7月10日『かくれ高血糖が体を壊す』(青春出版社)が発売された。メディアでもおなじみの循環器内科医師、池谷敏郎さんの新刊だ。
池谷さんによると、「かくれ高血糖」の人は、血糖値が食事のたびに一時的にグーンと上がってまた下がるということを繰り返すものの、検診ではそのタイミングとずれるため、見つかりづらいという。「健康診断で異常なしだったから大丈夫」という思い込みが、一番危険。ジェットコースターのように血糖値が上がったり下がったりを繰り返している人ほど、心筋梗塞や脳卒中といった大きな血管病を起こしやすいということが、最近わかってきたという。
「やせているから」「まだ若いから」「スポーツしてるから」、というのは安心材料にはならないという。「かくれ高血糖」予備軍のセルフチェックを一部紹介しよう。
<運動>
食後は、ほとんど体を動かさないことが多い
座っている時間が、1日に8時間以上ある日が多い
<筋力>
脚の筋力が弱く、片足で靴下をはくのがむずかしい
<食事>
朝食を食べない日が、週に3日以上ある
食事は、ごはん(米)、パン、めん類から食べはじめることが多い
1日にとるカロリーのうち、6割以上を「1回の食事」でとっている
食後、眠くなることがたびたびある
<生活習慣>
睡眠不足、寝不足だ
休日は寝だめをしてしまう
...など、1つでも当てはまる人は、要注意だ。
本書では、「かくれ高血糖」を予防・改善するための生活習慣を紹介している。ちょっとした食事の摂り方やエクササイズで血管を若返らせることができる。
なかでも大事なのは、食後に体を動かすことと、食べ方を工夫することです。
食後すぐに体を動かすのは消化に悪い、と言われていたが、それは「昔の常識」と池谷さんは言う。これまでの常識をアップデートする必要がありそうだ。
本書の内容は以下の通り。
・「健診で異常なし」がキケン
・自覚はなくてもこういう人はキケンです
―【「かくれ高血糖」セルフチェック】―
・「かくれ高血糖」を放置すると...
・増える「見た目は子ども、血管はオジサン」
・おいしく食べて「かくれ高血糖」を防げるちょっとした工夫
・食後の3分で、食べちゃった分を"なかったこと"にできる体操!
生活習慣病は気づかないうちにじわじわ進行するが、ちょっとした工夫で予防することができる。コロナ禍の今だからこそじっくりと取り組んでいこう。
著者プロフィール
池谷敏郎(いけたに・としろう)
医学博士。池谷医院院長。1962年東京都生まれ。
東京医科大学医学部卒業後、東京医科大学病院第二内科に入局、血圧と動脈硬化について研究する。1997年、医療法人社団池谷医院理事長兼院長に就任。専門は内科・循環器科、現在も臨床現場に立つ。東京医科大学循環器内科客員講師、日本内科学会認定総合内科専門医としても活動する。『世界一受けたい授業』(NTV系)、『林修の今でしょ! 講座』(テレビ朝日系)等に出演、わかりやすい説明と明るく真摯な人柄で大好評。
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