あの人の存在そのものが好き。あなたはそんな恋をしたことがあるだろうか。
昔から頼まれごとは断れない社畜サラリーマン、塩田次郎26歳は、「仕事と私どっちが大事なの?」と彼女に責められ、別れたばかり。今日こそは残業をせずに早く帰ろうと思っていたが、上司に新人の仕事の手伝いをするよう頼まれる。断れずに仕事を請け負い、会社を出たのは22時を過ぎた頃だった――。
そんな彼の楽しみの一つは、仕事帰りに行きつけのバーに行くことだ。その日、いつも以上にクマが刻まれた顔でお酒を嗜んでいると、隣の席の会話が聞こえてきた。どうやらカップルが別れ話をしているようだ。彼女に一方的に別れを告げられたあげく、お礼を言う青年の態度に驚く塩田。彼女が去った後、青年はぽろぽろと涙を流した。そんな姿をみて、塩田はついティッシュを差し出す。
別の日、いつものように残業を断れず遅くまで会社に残っていた塩田は、23時頃バーの前を通りかかった。すでに閉店時間が過ぎているはずの店内に、灯りが付いている。中に入ってみると、先日の青年、柳瀬友希が店内で眠っていた。
柳瀬の自宅の住所も分からず、塩田はやむを得ず自宅に連れていくことに。あくる日、目を覚まし帰っていった柳瀬だったが、次の日に礼を言うため、再度塩田の部屋を訪れる。そしてなんと、その帰り道に、唐突に塩田にキスをする――!
柳瀬に執着し続ける女友達の登場や、同性同士の恋愛に戸惑う二人。これから二人はどうなっていくのだろうか。彼らの細やかな心の変化から目が離せない。
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